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柊リンゴ

柊リンゴ

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2009/07/21
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蝉の鳴き声を聞きながらだんまりを決め込んでいると
「暑さで溶けた?」と きみの声がした

僕の手の中にはコーヒーが入った紙コップ
これを指しているのかと思ったら
「暑すぎて生きる気力を失うよね」と きみが続けた

僕は適当に相槌を打って 氷が溶けたコーヒーを飲む
そしてため息をつくと
「けだるそう」と きみが笑った

「気力が萎えているのはわかるけどさ、人前では笑顔を見せなって」

処世術に長けたきみに言われるとうなずくしかない
僕は不器用で感情を面に出すからいけないのだ
でも嘘をついてまで笑顔になれないし 元々そんな気分じゃない

「初めてきみが笑った顔を見せたとき、本当に楽しそうに笑うんだなと思った」

そんなことを言うなんて きみはいつも嘘をついているの?
笑顔のきみに隠された感情に気付くには時間がかかりそうだ

今日は夏日
まともな思考ができやしない
きみの首元に汗が流れ落ち 襟足が濡れているのを見ながら僕はきみを知りたいと思った







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Last updated  2009/07/21 11:23:46 AM



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