いつかコキリになる日まで

朝、目が覚めて空模様を見ようと寝室から外を見ると、刈り取られて広々とした田圃の中を白い犬が元気良く、体を思いっきり丸くしたり伸ばしたり全力疾走で走っている。

気持ちよさそうだなぁ・・・元気一杯うれしそうに走ってるなぁ・・・
でも、どこの犬だろう？また捨て犬かなぁ。
（誰かが犬を置いてきぼりにして行くのです。こんな田舎なら誰かが飼ってくれると思うのか、エサがもらえると思うのか。とんでもない！即保健所が呼ばれるんだけど）

その白い犬はだんだんとこちらに近づき姿がはっきり見えてきた。

・・・あぁ？ウチのチビだ！脱走したんだ！もとヤマイヌのチビは、一度逃げるとなかなか捕まえられない。弱った・・・


ちょうど隣のおばちゃんがチビが走るすぐそばの畑で作業している！！！

どうか、おばちゃんの畑に入りませんように・・・

おばちゃんの手前、大きな声でチビを呼ぶわけにも行かず。。。


チビは私に気付き、きびすを返してまたどこかに走っていった。


今朝。ゴミ出しに行って、返ろうともう一つのお隣の納屋の後ろを見ると、使わなくなった古タイヤを積んだ上にチビが丸くなって寝ていた。

すぐ近くなんだから自分の家で寝ればいいのに・・・

チビ！

声を掛けるとこちらを見て、しっぽを振ってはいる。

しかし、近づくと逃げるんだろうなと思いながら、穏やかに、優しく声を掛けながら近づく。

チビ、焦って立ち上がり降りようとするものの、茂った雑草が怖いのか（チビは恐がりで蛇が大嫌い！昔から、そのあたりにヤマカガシ（毒蛇）の巣があるらしいッ場所。

足元を気にしながら、小さなタイヤの上でくるくる回っているうちに私が到着。

チビ！捕まえた！

ブルブル震えているチビ。失礼なヤツだ。

抱きかかえ、そのまま歩いて我が家の敷地に。

首輪を付けてチビの捕獲終了！

と思ったら、、、バカ犬「オイ」がしっぽを振って走ってきた。

こいつも脱走していたんだ・・・・

オイはお馬鹿さんだからうれしそうに私に捕まりに来た。

よしよし、抱きかかえてオイの鎖まで。


今は冬に備えて畑では大根や、カブラ、白菜など、冬野菜を作る最盛期。

この時期に畑に入られたら、そりゃ怒られる！
申し訳ない！

大事になる前に捕まえられて良かった良かった！