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カテゴリ:連載小説
「なにっ、関係のない関係だと」 親子ほど年の離れた刑事は目をむいて怒りました。 そしてさらに取調べ口調で追及します。 どんなに問い詰められたところで、その刑事が下司の 勘ぐりをしているような、大人の男女の関係ではない ことだけは、事実なので、その点だけは、一歩も 譲れなかったのです。 とうとう根負けした刑事は、 「いいか、あんたのようなお嬢ちゃんの来るところじゃ ないんだ、ここは」 と、すて台詞を吐きました。 どんなにおっさん刑事が躍起になっても、Rと私のあいだに 特別な関係があろうはずもなく、叩いた埃はついには出なかっ たのです。 長年の刑事の勘で、私がいわゆる女闘士でないことだけは わかったようでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2006年03月16日 12時48分04秒
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