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2006年06月06日
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カテゴリ:連載小説

 

 

 母と由井に付き添われて私は退院しました。

 そうそうに母は帰ってしまいましたので

 私のアパートには由井は亭主づらをして

 居座ってしまいました。

 私の両親から結婚の許しを得たわけですから

 由井にしてみれば大きい顔をして居座った

 のでした。

 それにしても私にしてみれば、あまりうれしくない

 結果でした。

 退院ぎわに病室にあった見舞いの果物かごを持ち帰

 ってきたのを、由井がなにげなく、そのかごから

 林檎を取り出して丸かじりしたのです。

 その、がしりという歯の音を聞いたとたん私は

 鳥肌がたったのでした。

 たまらない嫌悪感に耳をふさぎたくなって

 思わず由井をにらみつけてしまいました。

 そこには、憎悪の対象にしかならない

 男の顔がありました。

 私は発作のように由井に言葉を投げつけて

 しまいました。

 「お願いだから、今日はもう帰ってちょうだい。

 疲れたから」

 






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Last updated  2006年06月07日 03時49分45秒
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