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カテゴリ:連載小説
「この世で一番好きな人と一緒に暮らすなんて、かえって つらいと思うわ。3番目くらいの人だったら、まあいいかな」 と、しみじみ述懐した友人がいました。 私も同感です。 そんな、この世で一番好きな人の前ですっぴんになんて 恥ずかしくってなれやあしませんよねえ。 まして、寝顔をさらすなんて、思っただけでぞっとしますよ。 だから、私の友人のように3番目くらいで手を打つのも あながちまちがってはいないのではないでしょうか。 ただし、身の毛もよだつような男と所帯など到底持てやあ しませんけどもね。 私の母方祖母は死ぬ前にこぼしたのだそうです。 「あんな嫌な人とよくもまあ40年以上も連れ添ったもんだわ」 と。 あんな、とは、私の祖父のことです。 事実祖父は横暴な亭主でした。 祖母は8人の子を産み育てましたが、子供の養育よりも、亭主の 機嫌をとりむすぶのに苦労したようでした。 ですから、祖父の死後はほっとしたらしく、それでようやく自分なりの 暮らしが持てたようです。 明治の女の夫につかえる苦労というのも、並大抵ではなかった のでしょう。 平成の女の亭主事情はどんなものなんでしょうかねえ。 では、今日はこの辺で Good luck!
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Last updated
2006年06月16日 04時25分00秒
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