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カテゴリ:連載小説
そろそろタネも尽きかけてきましたので、今日はとっておきを ご披露いたしましょう。 芸者をあげた話です。 私が大学を卒業して郷里に帰った年の夏のことです。 大学のころの友人がなんの前触れもなくやって来ました。 以前からつきあっていた彼と二人で、です。 聞くと、新婚旅行だと言います。 それにしては、いわゆる新婚さんらしからぬ風体です。 二人ともジーンズ姿で、ましてや彼は当時はやりの長髪に なんと下駄を履いておりました。 その彼が「芸者をあげたい」と言うではありませんか。 それならというので、知り合いのレストラン経営者にたのんで 芸者をあげる手はずをととのえてもらい、用意された料理旅館に 三人であがりました。 そこは、土地では一流の店で、天皇皇后も行幸の折泊まられたという 老舗でした。 やって来たのは、60歳すぎと80歳近いと思われる二人連れでした。 かろうじて芸者らしく見えたのは、年上のほうが三味線を抱えて来た からで、二人とも和服姿ではあっても、せいぜい仲居さんあたりに しか見えなかったのでした。 それからが、本番なのですが、長くなりましたので、続きは明日に ということで堪忍していただきます。 では今日はこの辺で Good luck!
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Last updated
2006年06月22日 05時50分34秒
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