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カテゴリ:連載小説
女、三界に家なし、といいますが、平成の世でもやはりそうなのですねえ。 ある認知症の老婦人がしきりに 「家に帰りたい」 と言うので 「ここはおばあちゃんの家じゃないの」 と家人が言い聞かせるのですが、どうしても聞き分けないのだそうです。 それでもまだ帰りたいを連発するのだそうで。 おそらくその老婦人は実家に帰りたがっているのでしょう。 実家といってもとうの昔に代替わりしていたり、すでになくなっていたり しているはずなのです。 にもかかわらず、帰りたがる。 女にとって婚家はあくまでも婚家であって、けっして実家に代わるもの ではないのでしょう。 なんともせつない話ではありませんか。 では今日はこの辺で Good luck!
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Last updated
2006年07月03日 05時00分39秒
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