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おぼろ二次元日記

暴れん坊さんより、浮竹小説♪

BLEACH友達の暴れん坊さんがサイト開設半年記念で素敵な小説を配布してくださいました♪
何て、太っ腹なんでしょう!
いつも、素敵な「なんちゃって」話に感動しております。

配布された中から、浮竹・京楽のお話をいただきましたので
ぜひ、お楽しみ下さい。
浮竹の海燕を失った後悔と苦しみを諭す京楽、二人の胸を打つ
感動話です。

では、どうぞ~。



浮京1






病の背に、背負いし重み(浮竹十四郎)


あの最悪の「事件」から1週間。・・・未だ十番三隊は重苦しい雰囲気に
包まれていた。
将来を期待されていた副隊長と三席を一度に失ったのだ。無理も無い。
十三番隊は1週間の喪に服していた。
それも今日で終わる。
その間、隊長の浮竹は沈痛な面持ちながらも、職務を淡々とこなし、二人の追悼式を執り行っていた。
海燕はその人柄からか、交流も多く、個人的に追悼の式に参加するものも多かったと聞く。
そして、7日目の夜のことだった。

八番隊の執務室に、訪問者がある。
隊長の春水は、部下の七緒にとうとう捕まってい、溜まりに溜まった仕事をやらされている最中だった。
七緒が扉をあけると、訪問者は浮竹だった。
「浮竹隊長!!」
七緒は驚いた様子だったが、春水はそうではない。
「仕事中・・・みたいだな。」
「ボクに用だろ?浮竹。・・・七緒ちゃん、今日はもういいから、あがっていいよ。」
「・・・。分かりました。お先に失礼いたします。京楽隊長」
七緒は勘がいい。すぐに自分がいるべきではないと感じ取ったようだった。

直ぐに執務室から退出する。そして、春水と浮竹だけが残った。
「すまないな。仕事中に。」
「かまいやしないさ。まあ、そこに座りなよ。茶でいいかい?」
春水は実は器用だ。
七緒の前では不器用なオヤジを装っているが、実は自分のことは一通り
出来る。今もさっさと茶を注いでいる。

「さてと・・。話を聞こうじゃないの。」
「実は・・・。」
「隊長を降りるってんだろ?」
「!!!・・・何故分かったんだ。」
「おいおい、何年の付き合いだと思ってるんだい。お前さんの考えてることくらい分かるさ。
今回の件でお前さんが責任を強く感じてるっていうことも、
その責任を取る意味で辞めようと思っていることも、
分かってるさ。」

浮竹は明らかに痩せていた。顔色もよくない。
暫く満足に寝ていないことは、春水には手に取るように分かった。

「京楽・・・。俺は・・・判断を誤ったのかもしれない。
朽木が言っていたように、海燕を一人で行かせるべきではなかったのかもしれない。
そうすれば、海燕は今頃・・・。
それだけではない。俺は朽木まで危ない目に合わせた。部下も満足に
護れない者が、どうして隊長になど就いていられるだろう。
朽木を護ったのは海燕だ。ホロウに体を操られながらも、あいつは立派に
仲間を護ったんだ。あいつはまだ若かった。能力もある。
俺が・・・俺が代わってやれれば・・・!!」

「馬鹿なことは言いなさんな。
海燕君に、一生傷ついたプライドを抱えて
生きさせるつもりだったのか?
海燕君はああ見えて、プライドを大事にする男だ。
プライドを護って死ぬのと、死んだプライドを抱えて生きるのと、
彼がどっちを選ぶかなんぞ、お前さんが一番よく分かってるはず
なんじゃあないの?」
「・・・だが、お前なら一人では行かせない。」

「それはボクのやり方だ。お前さんじゃあない。お前さんは、お前さんの
やり方だからこそ、あんなにも部下に信頼されるのさ。
お前さんは部下の気持ちを何より考えてやれる。
それがお前さんの部下たちは、何よりもよく分かっている。
だからこそ、十三番隊の結束は固いのさ。
お前さんの背中には、ただの十三の文字を背負っているわけじゃあない。
十三番隊すべての隊員の信頼を背負ってるんだ。
確かに海燕君たちのことは不幸だった。だけれど、お前さんが隊長を
やめるなんてこと、海燕君が喜ぶと思っているのかい?
残された隊員たちを、置いていけるのかい?」
「・・・・京楽・・。」

「もし、今回のことでお前さんが悔やむことがあるんなら、その分を
残された隊員たちに注いでやりなよ。
その分、残された隊員たちをお前さんが護ってやればいい。
それで十分さ。もし、お前さんが海燕君たちのために今何かして
やりたいと思うんなら・・・。」
そう言って、春水は机の下から酒を取り出してこう言った。
「偲んで、呑んでやることだけさ。今日は呑めよ、浮竹。」
「・・・・京楽。・・・・有難う・・・。」

その日、浮竹は遅くまで春水と呑んでいた。

・・・一方。
八番隊の執務室の少し離れたところでは、清音と仙太郎がいた。
もちろん、浮竹はそのことを知らない。
「隊長・・・辞めないよね。」
「辞めるわけねえだろうが、この鼻くそ女。隊長が辞めるわけねえ。」
「そうだよね・・・・辞めるわけ・・・ないよね・・。」
「泣くんじゃねえよ。隊長が俺たちを残して辞めるわけねえ。」
「あたしたち・・隊長にいっぱい可愛がってもらってる。
何にも・・出来ないのかな。」
「出来るさ。まずは強くなる。それで俺たちが反対に隊長を支えてやるんだ。」
「反対に・・隊長を支える・・?」
「そうだ。だから強くなろうぜ。今よりももっと。俺たちが出来ると
したら、それくれえのもんだ。ちがうか?」
「そう・・そうだよね!あたしたちだって、隊長のために出来るよね!!」
「ま、俺ほどには出来ねえだろうけどよ。」
「あたしの方が隊長を支えられるに決まってるでしょ?!」
「なに~~~?!この鼻くそ女!」
「このワキクサ、アゴヒゲ男!!」

喪が明ける8日目の朝。
十三番隊を覆っていた闇も、ようやく朝日が射そうとしていた。

なんちゃって。


おまけ
清音と仙太郎はその後精進し、第3席へと昇進する。
だが、十三番隊の副隊長の座は空席のままだ。
浮竹の後悔と反省の念は、今も消えていない。
その決意が、空座の席に現れている。






刀






義理堅く正義感が強い浮竹が自責の念に囚われているのを
京楽らしい言葉で開放してあげるのがとても心に響きます。
(;;)
そして清音と仙太郎の隊長愛がここからもう一度始まったことも。

とても素敵なお話をありがとうございました。











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