|
テーマ:彩雲国物語(445)
カテゴリ:本
今夜からまたアニメの新番組が始まるので、その前に
また姉からレンタルしたものの感想など書きたいと思います♪ 「彩雲国物語」の外伝を読んでみました。 彩雲国物語(黄粱の夢) あらすじは楽天ブックスから。 静蘭と燕青。 秀麗を支え続ける二人に秘められた、悲しい過去と運命の出会いとは…。 (「鈴蘭の咲く頃に」、「空の青、風の呼ぶ声」) 大反響を呼んだ中編の他に、書き下ろし番外編を収録した、豪華外伝集第4弾! 劉輝の父、覇王・セン華の時代。愛憎渦巻く朝廷で、必死に生き抜く 第二公子・清苑を搦め捕った陰謀とは!?(「鈴蘭の咲く頃に」) 秀麗を支える天下無敵の二人組、燕青と静蘭。 交わるはずのなかった彼らの運命が交錯した夏を描く鮮烈な中編(「空の青、風の呼ぶ声」)ほか、秀麗の父・邵可と母・薔君の宿命の出会いと命がけの求婚を描く、 著者渾身の書き下ろしを収録!! すべての物語が現在につながる、究極&珠玉の外伝集。 ということで読者が知りたい!と思う隙間話がほとんど 埋められたのでは?と思う内容でしたねえ。 個人的には満足しましたがツッコミどころが満載なのも 事実で、一言で言ってしまうとツケを全部、劉輝が払って いるようで劉輝ファンの私としては涙してしまうわけですが・・・。 (偏った愛♪) では、簡単にそれぞれ感想でも。 ☆鈴蘭の咲く頃に セン華王の第二王子、清苑公子がどうして「静蘭」になったか。 その発端の事件が描かれています。 結果としてはセン華王がきっちり正妃や跡取りを決めないまま、 亡くなってしまった事、カリスマ性&指導力&権力にものを 言わせて構造改革を行なったことがその後の宮廷が6年(でしたっけ?) 荒れた原因にもなってしまったわけですよね。 その後、実はずっと王の後始末をしてきた旺季が権力を握るわけで 種はこの頃から蒔かれていたことが良く分かります。 清苑の母、鈴蘭の君はもちろん王を愛していた。 愛していたからこそ、いつか王の治世を乱してしまうであろう 自分の息子と自分の血筋を全部、排除しようとしたわけで 報われない愛に対する破滅的な愛が描かれていました。 王のことを酷評はしましたが、それを覆すほどの魅力・・・ もちろんルックスも含めて(そこかー!)魅力的な人物なので困って しまいます! 一番、気に入っているのが母に捨てられてしまったお手玉を拾おうと して池に転落した劉輝を王が助けるところ。 その場面に清苑が出くわして自分でも気付かなかった父への憧憬と 愛情が深かったことを認識する場面。 「おい、モチ!」 とか良く伸びるほっぺたとか爆笑です! 思わず反論してしまう清苑も可愛いし♪ そして意外な事、というのは妻たちよりも子供の事を しっかり見ていた、ってことですかね。 甘やかしは決してしなかったけど。 清苑がダメだったのは人を信頼することがほとんど無かったこと。 臣下になれると思ってやってきた楸瑛を斬り捨ててしまい、ヒンシュクを 買ってしまいましたからね。 そんな清苑を一度は救うために宝剣二振りを下賜し、チャンスを与えはしましたが。 「自分を子供扱いにして欲しくない。」 祖父が落としいれられたのと同時に母とともに投獄された清苑は 王子としての誇りで死ぬつもりだった。 多分、王を慕っていたなんて認めたくないから。 けれど「流罪」。 「お前が子供だからだ。」 そうではなくて本当は清苑が受けた呪詛を自分が受けてしまいましたからね。 身代わりをしてやるんだから、辛くても生きろ、幸せは自分で つかめ、側に邵可を置いてやるから。 そんなところかな。 清苑は事実を知っているのか、いつか父の事を語って欲しいです。 先代黒狼・・・旺季の姉になるんですかね。 お手玉の持ち主。 そして王が密かに思いを寄せていた人物。 このあたりももうはっきりと描いて欲しかったなと思いました。 ってきりが無いですね。 ☆空の青、風の呼ぶ声 清苑が茶州で放り出されてから「殺刃賊」で生き延びている間に 燕青と出会い、別れるお話でした。 「小旋風」、「小棍王」。 殺刃賊に身を置きながら、茶州にやってきた茶鴛洵の粛清に合わせて 殺刃賊を崩壊させようとした二人の少年の物語です。 燕青は家族を瞑祥に殺された後、運良く南老師に拾われたのが 良かったですね。 それでも復讐を忘れることが出来ず、修羅の道に身を投じてしまう わけですが。 いつも前向きな燕青、心を許さないけれど不思議とうまが合う ”セイ”=清苑。 二人が生き延びられたのは組織のNO.3智多星=燕青の実の 兄がいたおかげだったのですね。 そして兄が果たせなかった官吏への道を。 燕青はその夢を持ってセイと一緒に逃げようと言いますが、 清苑はそうはできなかった。 理由はどうあれ、あまりにも自分の手は血に汚れてしまったから。 ここでどうして一緒に行かなかったかな、と思いましたが きっちり拾ってくれた人が現れました。 秀麗とその両親との出会い。 清苑の新しい名前の付け方が爆笑です! 大らかな二人と愛らしい娘に出会って。 静蘭が生きていて良かった、と思うのはこれから。 そしてその根底にはずっと弟・劉輝の 「さ、寂しいのです。」 という言葉があって涙。 本編では意外と早く兄弟の再会!でしたが長い長い道のりでした。 ☆千一夜 紅仙・薔薇姫を捉えて異常なほど力を持ってしまった縹家を 押さえ込むために。 先代・黒狼が出来なかったことを依頼されたのが当代・黒狼の 紅 邵可。 邵可も運が悪いですね。 謀反を企てようとした叔母・玉環を殺して紅家を守るために当主の座を捨て、 王に「風の狼」としてコキ使われるはめに! さらには清苑・劉輝の子守ですよ。 先代縹家当主に異常な力を与えた存在、息子・璃桜の執着のために 幽閉されていた薔薇姫まで何とかたどりついた。 邵可は同じところまで先代が来ていたのに、殺さずに戻ったことを じっくり「考える」。 そこが面白い男ですね。 薔薇姫を外に出せば世界が崩壊する。 でも、犠牲の上に成り立つ世界はおかしい。 鎖を解き放った邵可。 縹家の思惑・・・先代の息子の璃桜と瑠花のそれぞれの執着。 そのおかげで助かったこの世界とは笑ってしまいますが。 力を失った薔薇姫が回復するまで邵可と一緒に一年を過ごして。 帰ると決めたのに帰れなくなってしまった薔薇姫。 「大切な物を盗まれました。」 「ルパン三世・カリオストロの城」のような結末でしたが 二人は仲睦まじく暮らし、幸運なことに娘まで授かる。 ということで今に至るわけで。 秀麗が官吏として一人で立つ未来があるわけですが 今の本編からはまだまだ時間が掛かりそうですね。 ”仙”と呼ばれる存在がチラホラ見え隠れしていますが、 秀麗もまた然り、でその後どうなっていくのかが気になります。 今は官吏メインの話に作者の興味が行ってしまっているようなので どうなるかは分かりませんけどね。 こうして外伝で人間関係がはっきりしてきましたのでそろそろ噛んで 含んだような人間関係描写(言い方は悪いですが作者だけ分かっている ような描き方)からはっきりと線で結んだ描写に切り替えた本編が 読めるといいなあと思っています。 叩き落した劉輝たちの奮起を待ちつつ、次巻も期待しています♪ 彩雲国物語(第4巻) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[本] カテゴリの最新記事
|