お茶の時間

イラストは、稲荷家房之介さん。

主人公は、３２歳だけど、まだ二十代前半にも見える美貌のヤ○ザの若頭・神流聡介です。
見た目とは逆に神流は武闘派です。
前組長がいたころは、大勢連れていましたが、現組長の賢一がクレームをつけてきたので、今は傍には若菜という大柄な男がひとりついているだけです。
神流は、前組長に大恩がありました。前組長が亡くなる前にどうしても息子に後を継がせたいと頼まれ、現組長を支えています。しかし、現組長には人望もなく、好き勝手をするので、困っています。組の内部でも不穏な空気が流れています。
意見をするのですが、煙たがられ、聞き入れられません。そして、最近では、あからさまに嫌がらせをしてくるようになりました。
下の若い者がするような仕事を押付けてやらせたりします。今回もホストクラブ「スイートドラゴン」への取り立ての仕事をさせられました。その途中、暴漢が襲ってきました。神流や若菜の相手ではありません。そんな中一人の男が助太刀してきました。そして、名乗らずに去っていきました。
見たことが無い顔でした。
そしてホストクラブへ行きそこで、その男と再会します。関西から来た新しく入ったホストで、英貴樹と名乗りました。神流がヤ○ザだと知っても態度を変えません。そして、怯みもせず神流の下の名前を聞いてきました。そして、飲みに誘ってきます。
神流は興味をおぼえ、心配する若菜をおいて、飲みにいきます。
自分の見る目に自信のある神流は、部屋までついていきました。
そして、英は神流に一目ぼれしたと迫ります。

昨日の暴漢とともに英のことも調べ、英が関西で月間１千万円をも稼ぐナンバーワンホストだったと知ります。英は、枕営業をしない伝説のホストでもありました。
現組長の賢一が神流を呼び出しました。関西からきたホストが好き勝手をするので、クラブの雰囲気が悪くなったので収めてこいというのです。現組長の愛人は「スイートドラゴン」のナンバーワンの君彦なのでした。神流が店へ行くと、不穏な空気でした。そして、神流に立会人を頼みます。君彦と英と１週間対決して売り上げで勝ったほうが、店を辞めるというものでした。立会人を引き受けます。神流は、君彦がナンバーワンを追われることに恐れたため仕掛けたことと思い、店長に事情を聞くと逆でした。英が君彦に東京もたいしたことがないと喧嘩を売ったのでした。英は、神流が帰るところを送りに出てきます。そこで、自分たちも賭けをしようと持ちかけます。神流は、受けませんが・・・。
店の賭けの行方を見守るために店に毎晩顔を出すことにしました。
そして・・・。



英は、あることのために東京へ出てきたのです。それは、神流の組とも関係があります。
事件のようなものも起こるのですが、それはすぐに解決します。
英は、最初から神流に惹かれていますが、神流も英のことばかり考えていました。
二人とも一目ぼれだったのですね。（＾＾*）
英は、一介のホストだといっていますが、神流はそれだけではないだろうと思っています。
最後にそれは明かされますが、よく読んでみると英の人間形成にはあまり関係してないのではないの？と思います。
ではそうして？という説明はありません。その回答で統べた解決らしいです。＾＾；
そこんところはどうかな～？と思うのですけどね。
事件解決も・・・そうくるか？という部分があります。
が、そういう細かいところを気にしないなら、愁堂さんらしくて、さらっと楽しい作品だったと思います。（＾＾*）
いろいろ思いながらも愁堂さんの作品は、読み続けるのですよね。全体的には面白いから。