お茶の時間

イラストは、小椋ムクさん。


「狼さんがやってきた」
保健所に勤務している千田悠人（せんだはると）。
ここ数日、大型の野犬の目撃情報が寄せられています。
悠人の担当ではありませんが、同僚が確保に苦労しているようでした。
そんな時、アパートの近所で見たことのない種類の黒い大型犬がケガをしているのを助けます。
とりあえず部屋に連れてくると大型犬は、悠人にのしかかってきて・・・。
殺されると思って目をつぶった悠人ですが、次に目を開けると裸の男性が目の前にいて・・・。
大型犬は、変身できる人狼でした。名は朔太郎（さくたろう）といいました。
普段は山に住んでいますが、その山が災害に遭い、移動中、偶然に町まで運ばれてきてしまったのでした。
朔太郎は、悠人からいい匂いがするといって・・・。
しばらくの間、悠人と同居することになった朔太郎です。
人間社会のことを知らないため、教えることになった悠人は・・・。
一緒に暮らすうちに仲良くなっていく悠人と朔太郎です。
そんな時、朔太郎を二人の青年が訪ねてきます。
銀太と虎吉でした。二人も人狼です。朔太郎を迎えに来たのでした。
悠人は・・・。
現代ファンタジーです。
面白かったです。
ただ、人間に変身できても根は狼なので、自然も少なくなっているし住みにくいだろうなと思いました。
なんだかんだといいながら、悠人は優しいです。
朔太郎のためにいろいろやってあげます。
そして、朔太郎のためを思って辛い決断もします。
ただ、それが朔太郎自身の望みかどうかは別の話なんですけどね。
二人のことは、二人で話し合わなきゃいけないですよね。
銀太と虎吉の話も読みたいですね。(^^＊)


「狼さん探偵物語」
山野辺探偵事務所に勤めている今朋広（こんともひろ）。
朋広は動物が嫌いでした。なのに動物たちは朋広にすごく懐いてくるのでした。
なので、本当は事務の仕事で雇われたはずなのに、動物探しなどの仕事が入ると担当させられます。
所長は、山野辺徹といいます。灰色の狼に変身できる人狼でした。
朋広は最近まで知りませんでしたが、母が人狼で、半分人狼の血が流れているのでした。
変身はできません。
朋広には、悩みがあります。
山野辺と初めて会った時から、山野辺の匂いを嗅ぐと胸がときめくのです。
なぜそうなるのか困惑する朋広です。
できるだけ山野辺には近寄らないようにしているのですが・・・。
事務所にはもう一人所員がいます。サクこと朔太郎です。
ある日、Ｋ学園の学長の竹内から依頼が入りました。
竹内は、山野辺に引き受けてほしいようでしたが、朋広が担当することになって・・・。

朋広は、真面目で仕事もよくできます。
しかし、山野辺の匂いに惹かれていることが嫌で、
山野辺に必要以上にツンツンしております。
朔太郎と同じ人狼ですが、山野辺は人間社会になじんでいます。
しかし、性格はおおざっぱです。それが、事件のきっかけにもなりました。
人としての気配りもちょっと足りません。
貰ったケーキを独り占めとかしますしね。＾＾；
仕事はできる男です。でも・・・。
最後は、朋広と朔太郎が活躍します。
清瀬という学園に通っている人狼のコがいます。
山野辺に興味を持っていたようですが、朋広を助けてくれました。
彼にも良い人が現れるといいですね。(^^)