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カテゴリ:観劇・演奏会記録や舞台全般について
帝国劇場「モーツアルト!」、先週の山崎&平野verに続き、今回は古川雄大くんと木下晴香さん。
ヴァルトシュテッテン公爵夫人は前回と同じく、香寿たつきさん。 ついでにロビーの様子など。 さて。貸切公演のパンフレットプレゼントに落選したので(笑)自分で買った。 前回疑問だった 「あれ?こんな曲あったっけ?」 というのは、やはり今回から入った曲でした。最後のヴォルフガングとコロレド大司教の対決のところね。よかった、記憶正しかった (色々ネタバレ:) さて、古川くんは「モーツァルト!」も帝劇自体も初主演。 長身と甘いマスクがかっこいい。(←女装も綺麗。CLUB SEVENで披露。) ただ、元々の声のソフトさが、ヴォルフガングのイメージと少し遠い。 これは、Wキャストの山崎育三郎さんのパンチのある歌声の影響もあるから、かわいそうといえばかわいそう。そんなに表情も変わっているようにも見えず、やはり古川雄大くんにみえてしまう。 ただ、こんなに高音が伸びやかだったっけ?と思うほど、歌唱力がアップしていた。 この前観た山崎さんより高音が安定していたのは驚いた。もちろん、その日その日の調子もあるのだろうけど。 「モーツァルト!」のヴォルフガングは難役だ。おそらく、山崎さんも井上芳雄さんもかなり悩んできたはずだ。中川さんは・・・すごく自然だった気がするけど、もちろん様々な苦労があっただろう。 これから、古川君のヴォルフガングができていくのだろう。 コンスタンツェの木下晴香さん。 ミュージカル歌手らしい張りのある声。 お若いし、これからまだ色々な役をやってどんどん伸びていくのだろうな。ただ、後半声がかすれていた。まだ発声が安定していないのかな。というのは、私にしてみたら、地声であそこまで高音を歌うミュージカルの発声ってどれだけ難しいのだろう、喉の負担はどうなのだろう、と思ってしまうから。昆夏美さんも喉を壊して一時期休んでいたし。これも慣れなのだろうか? ただ、やはり平野さんの狂気がかった歌声の迫力にはまだ及ばない。あのインパクトが強すぎたのも、ちょっとかわいそうな点だったかもしれない。 そして今回も言う。 アマデ、超ラブリー 今回は唯一の女の子、小河原美空ちゃん。 背筋をピンと伸ばしている姿勢。そして、音楽に合わせた一挙手一投足がぴしっと決まっている。 前回の加藤くんといい、本当に素晴らしい。 そして劇中無表情のアマデが、カーテンコールで見せる笑顔が・・・もぉ、ハート鷲掴み(笑) その他のキャストは前回のブログで書いたので別の話を。 聴くに堪えない、と思うのは、ウェーバー家の4姉妹が歌う「マトモな家庭」。 女性が、地声でユニゾンで高音を歌うと、とにかくとんがった、耳をふさぎたくなるような音になる。 もちろん、その後、裏声で綺麗にハーモニーを聴かせるところとの対比なのだが、それでも手で耳を覆いたくなる迫力・・・ここは、もう少し音量を下げてもらいたいと思ってしまう。 バーンスタインが映画「ウエストサイドストーリー」を観て自分で歌手を集めてCDを作ったのも、こういうところがきつかったからじゃないのかな。(←憶測。) ついでにウェーバー一家、随分悪く描かれているけど、パンフレットにも同じように書かれていた。 いつもラストで亡くなったヴォルフの上着からお金を抜き取っていくコンスタンツェの母に、このシーンいらないよな、と苦々しく思うのだが、その直後に、共同墓地でヴォルフガングらしき頭蓋骨を見つけ、そのお金をコンスタンツェが受け取るシーンで、 親への反発、ヴォルフガングへの愛を歌っていても、結局コンスタンツェも母親と同じ生き物なのだ ということを表現しているに他ならない。実際はどうなのか分からないけれど、この物語でもやはりコンスタンツェは悪妻だ。 子離れできない親、親離れできない子。 この劇中でのレオポルトとヴォルフガングは、哀れでもある。 そしてヴォルフガングとアマデも。 神童であった頃の自分、才能の化身のアマデから、つまり、自分の影から、彼は結局逃れられなかった。 この辺り、クンツェ&リーヴァイのウィーンミュージカル第一作目の「エリザベート」に似ている・・・つまり、エリザベートも結局トート閣下から逃れられなかった・・・と、ちょっとこじつけだが、思ったのであった。 このミュージカルは長くてお尻が痛くなるが(笑)音楽に中毒性があり、何度でも聴きたくなってしまう。また観たい・・・無理だけど お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年06月24日 12時08分02秒
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