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テーマ:憲法問題(1)(94)
カテゴリ:行政書士試験(憲法)
正解 (3)
本問は、レベタ事件(最判平元3・8)を素材とする問題です。 A 誤 判例(最判平元3・8)によれば、憲法第82条第1項は、 「規定は、各人が裁判所に対して傍聴する事を権利として要求できる事までを認めたものでない事はもとより、傍聴人に対して法廷においてメモを取ることを権利として保障しているものでない事も、いうまでもない」としています。 B 正 判例(最判平元3・8)によれば、 「さまざまな意見、知識、情報に接し、これを摂取する」自由は、憲法第21条第1項の「趣旨・目的から、いわばその派生原理として当然に導かれる」ものであり、裁判の「傍聴人が法廷においてメモを取る事は、その見聞する裁判を認識、記憶するためになされるものである限り、尊重に値し、ゆえなく妨げられてはならない」としています。 また、「公正かつ円滑な訴訟の運営は、傍聴人がメモを取る事に比べれば、はるかに優越する法益である」としている事から、公正かつ円滑な訴訟の運営を妨げる場合には、メモを取る権利は当然に制限又は禁止されるべきものとしています。 C 誤 判例(最判平元3・8)によれば、 「報道の公共性、ひいては、報道の為の取材の自由に対する配慮に基づき、司法記者クラブ所属の報道機関の記者に対してのみ法廷においてメモを取る事を許可する事も、合理性を欠く措置と言う事はできないと言うべきである。本件裁判長において執った右の措置は、このような配慮に基づくものと思料されるから、合理性を欠くとまではいうことはできず、憲法第14条第1項の規定に違反するものではない」としています。 D 正 判例(最判平元3・8)によれば、 「裁判長は、傍聴人がメモを取ることをその自由に任せるべきであり、それが憲法第21条第1項の規定の精神に合致するものであることは、前示のとおりである。裁判長としては、特に具体的に公正かつ円滑な訴訟の運営の妨げとなるおそれがある場合においてのみ、法廷警察権によりこれを制限または禁止するという取り扱いをすることが望ましいといわなければならないが、事件の内容、傍聴人の状況その他当該法廷の具体的状況によっては、傍聴人がメモを取ることを予め一般的に禁止し、状況に応じて個別的にこれを許可するという取り扱いも、傍聴人がメモを取ることを故なく妨げることにならない限り、裁判長の裁量の範囲内の措置として許容されるべきものというべきである。」としています。 司法試験 平14 問題12 人気blogランキングへ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 離婚・相続等の法律問題でお困りの方は↓ 櫻井法務行政書士オフィス ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.12.10 10:04:00
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