コミュニケーションの悪循環の構造
コミュニケーションの悪循環の構造 あなたは「コミュニケーションの悪循環」に陥っている場面に遭遇したことはありませんか?悪循環に落ちいると、当事者同士ではなかなか抜け出すことができません。理性よりも自分の感情を優先してしまうために、落ちいている場面を認識できなってしまいます。はじめは小さなミスや思違いなのですが...それがトラブルとなり取引先や上司・社長にまで及ぶこととなると..会社の組織のあり方にも影響を及ぼすようになります。失敗や問題が起きないように組織が動きます。、そして、形式主義や責任追及を逃れる予防線が重要となります。問題が発生したら、個人を特定して追及し、個人の努力や能力で問題が起きないように現状を繕います。個人は、指示された以上の裁量の幅が狭められ、自分の役割を確認できなくなります。一緒に働く人との関係も低下して「話しにくい」、関係性が出来上がり、伝えるレベルが悪化して...悪循環に陥ります。兵隊アリをご存知でしょうか?兵隊アリはエサを探して一列になって連なって移動します。どう一列になっているかと言うと、後ろのアリが、前のアリのお尻から出ている物質の臭いを頼りにしているそうです。では、あるとき先頭のアリが一番後ろのアリの後ろにくっついてしまいました...さて、どうなるでしょうか?そうです、兵隊アリの悪循環の始まりです。アリのことだから例えとして笑っていられますが...コミュニケーションは相互作用です。お互いに拘束し合い、関係のパターンができるという性質を持っています。家を出る時、ご主人が「行ってきます」も言わないでプイと出て行ったら?帰ってきた時も、暗い顔をして「ただいま」も言わなかったら?奥さんの方も、無言で台所に行ってビールを取りに行く。そして晩御飯も無言で..奥さんは、食卓にじっとしていたくなくて..台所に逃げ込んで...翌朝も、そして..どんどん悪循環が繰り返されます。こうなったら、どっちに原因があるのか?もう、そんなこと関係ありません!これを繰り返すことで、ご主人と奥さんの関係が形成されます。そして、それが強まっていきます。コミュニケーションは、人と人との関係に変化を促します。関係は、コミュニケーションの産物なのです。ですからコミュニケーションをどのように扱うかで関係が変わります。関係は「コミュニケーション」の産物です。コミュニケーションは多くの場合、挨拶や会話などの言葉をイメージしますが、より多くの行動を含んだものだと考えると良いのかと思います。それは視線の位置、表情、うなずき、姿勢、口調など。また日頃の交流の内容、文脈(コンテクスト)というものも関係してきます。表情、口調、姿勢、視線などが関係伝達をするということなのです。これをうまく読み取れないと、冗談を言っているのに「カッ」としたり、好意で言ったことが悪意に取られてしまったりするのです。行動のすべてが「コミュニケーション」となります。ここで、コミュニケーションを整理すると 1.情報を伝達する..情報を受け取る 2.関係を構築する 3.関係を伝達する..関係を確認するの3つになるのだと思います。悪循環はどうなるか..アリの例に戻ると、「一生懸命がんばってるのに餌が見つからない」となります。人間なら、私は「一生懸命なのに...」と原因を外部に求めることになりがちです。コミュニケーションの悪循環を断ち切るには「第三者の視点」で考え、行動することが大切です。具体的には 1.悪循環に陥っていることを認識する必要があります。 2.その問題の原因を相手に求めないこと。 3.具体的な行動を変えることから始める。自分や相手のパーソナリティーの変化を期待しても難しいのが現実です。自分を変えようとしても、なかなか変えられません。相手を変えようとしても、変えることはできません。挨拶や整理整頓、日記...すぐにでき継続できる具体的な行動をから変えていくことが大切だと思います。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■ 今日のポイント ■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━企業が変える場合には2つの方法があります。 1.人を替える...人員を取り換えれば簡単です。変えられません。 2.仕組みを変える.仕事を進めていく仕組みを変えれば人は従います。私の知り合いの女性社長は、主婦ばかりを集めてパソコン通信で在宅で入力などの仕事をしていました。今のSOHOの先駆者です。そこで働いていた10名ほどの女性たちが結託して無理な要求をしてきたそうです。彼女は、一歩も怯むことなく部下全員を取り換えたそうです。