腹立たしき事々

今年も宝塚音楽学校の入学試験の発表がニュースに流れていた。
悲喜こもごもの画面に毎年心打たれるが、この年になってやっと気づいたことがある。

宝塚ファンの方は、すでにわかっている事かもしれないが、
タカラヅカはお嬢様がいくべきところだなということ。

宝塚おとめという生徒名鑑がある。これにはそれぞれの出身学校が記載されている。
ほとんどがお嬢様学校と言われているところだ。

他の劇団とこの劇団が全く違うところは、スターになる人には、品が求められることだと
思う。どんなに歌やダンスがうまくても、品がなければ宝塚スターにはなれないし、なってはいけない。

宝塚を目指すお嬢さんにはお金がかかる。
ピアノ・バレエ・声楽等を習わせてもらえる家というのは経済的に裕福でないとできない。
だからタカラヅカに受かるお嬢さんは、ほとんどが裕福なご家庭の生まれだと推察する。

中には、お父さんが普通のサラリ―マンで、お母さんが必死でパート労働して
娘のレッスン代を稼いで、娘を音楽学校に合格させた家庭もあるだろう。

でもね。舞台には出るんですよ。貧乏くささがね。

私の偏見を書くが、歴代のスターさんでこの方の芸は貧乏くさいなと
思うと、たいてい公立学校出身だったりする。恐らく、ご家庭が必死で彼女を
音楽学校に合格させたんだろうなぁとしみじみ思ったりする。

あの劇団が公演実施のために用意するのは、衣装と靴だけだと言われている。
つまり、衣装と靴以外はすべて自前で用意するということ。
娘役なら、余計にお金がかかる。鬘やアクセサリーを公演の場面ごとに用意する
必要があるからだ。

そう、入団してからもお金がずっとかかるのがタカラヅカなのだ。
また聞きだが、入団してからも親から仕送りしてもらわないと生活ができない人が
多いとか。
人気が出て、ファンクラブが早々に発足したら、ファンに食べさせてもらえるが
全員がスターにはなれない。

厳しいといえば、厳しいが、タカラヅカは他の劇団と違って夢を見るところ。
もちろん、他の劇団と比較すると学芸会感は否めない。

でも、タカラヅカに夢を求める人は、それでいいのだ。品のあるお嬢様が
舞台に上がって、ちょっと難はあっても品のある歌やダンスに夢を求めるのだ。

宝塚に貧乏くささは禁物。タカラヅカだけではないが、歌劇には貧乏くささはだめ。

キツイ発言になるが、あまり裕福でない家庭の娘さんはタカラヅカには行かない方が良い。
もし、音楽学校に合格したとしても、その先の劇団では、貧乏くさくてはダメなのだ。

私は本当に最近偏見主義だなと自分でも驚くが、育ちは大切だと思う。
育ちはその人の人生の決めてしまう。
やはり経済的に余裕のある親に育てられると、他人に対する思いやりとかゆったりと物事を
考える傾向が身につくが、経済的に余裕のない親に育てられると、子供のころからいろんな
事を最初からあきらめる、あきらめさせられる事を連続的に経験させられる。私がそうだ。

そうすると、ちょっと卑屈になるし、その卑屈さを隠してもやはり表に出てしまうのだ。

タカラヅカを目指すお嬢さんたち。よくよく考えた方が良いと思います。