カテゴリ:食育
新年おめでとうございます
いつもお読み下さいましてありがとうございます。 今年もよろしくお願いもうします。 さて、ことしのお正月はスローフードを意識したお雑煮をしました。 まあ、毎年同じなんですけれどね。でも今年はことさら手作りにこだわりました。 ![]() これが「仙台雑煮」です。 お椀はたっぷりサイズの雑煮椀。 お餅は四角い切り餅の焼いた物。 焼ハゼのだし。 ![]() 宮城県と言っても土地によって出しが違う。仙台近辺は焼ハゼ。県北にいくとドジョウだったりもちろん鶏だったり。ちょっと前には山鳥(きじのようなとり)等もだしにしました。県南ではスルメをだしにする地方もあり、沿岸部では干し鮑や焼ホヤなどもだしにすると言うことです。 具は。 お引き菜。 大根・にんじん・ゴボウを全部せん切りにしてさっと湯がき夜干しをして凍みらせ(しみらせ)昼間は日にあてて水気を抜いた物をお引き菜といって雑煮に入れます。切り干しでもなく生でもなく、その中間のみずみずしさと風味が雑煮の味なのです。 ずいき。 ![]() これ、生け花ではありません。10月に購入した里芋の茎です。仙台では「からとり芋」と言います。この里芋の茎1本ずつはずして皮を剥き、寒風にさらして乾燥させたものがズイキです。 実に20年ぶりくらいに「からとり芋」からズイキを作りました。 近年温暖化の影響でしょうか、気温が高くてなかなか上手く乾燥できませんでした。今年は雨にも遭わず、カビも生えず上手にズイキになってくれました。 ズイキは食物繊維が豊富でカリウム、カルシウム、マンガンなどのミネラルが豊富。ほどよいアクがまた雑煮の風味をまします。 岩出山の凍み豆腐(しみとうふ) 一般に売られている高野豆腐とは全く風味の違う物です。だって天然乾燥の本物なのですから。豆腐を薄くきって藁でない戸外で凍みらせて乾燥させて、を繰り返して作られる物でアンモニアなどで促成に作った物とは較べたら別格です。味のしみも良く。ちょっと堅めの食感がよいのです。 いくら。 秋口に鮭と共に売り出される鮭の「はらこ」をどんと一腹買ってきてほぐし、酒と醤油で味付けをしてお正月のために冷凍しておきます。これあがないと、雑煮の味になりません。 お椀によそって熱々の汁をかけて、はらこがパキンとふくれたところを戴くのです。 紅白のかまぼこ 伊達巻き 伊達巻きは毎年手作りします。卵とはんぺん。手にはいるときはすり身を使います。 これは家族からのリクエストで市販品では「ダメ」だそうです。 青みは名取りの「芹」 名取市の下余田と言うところの芹は「仙台芹」として有名です。しゃきしゃきして色よく風味も抜群。 そして、でんと出汁をとった「焼ハゼ」をのせる。 汁は醤油とみりんで味を付け、熱々をかけ廻す。 吸い口に「村田の柚子」。村田は柚子の北限の産地なのです。 仙台では雑煮にこれだけの具をのせますから、別にお節なんぞはいらないくらい。 口取り肴のかまぼこも、尾頭付きのハゼも、おひたし替わりの芹も、大量の野菜も全部一椀の中に収まってしまう。 こんなに便利なお料理はないですね。 10月の半ばからお正月に向けて着々を準備を重ね、お元日の用意はすべて大晦日までに済ませてしまう。 お元日はいっさい包丁を持たないでよいように。 正月から「切る」のは縁起が悪いから。 昔の人の知恵なのでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年01月05日 00時40分54秒
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