オ ニ オ ン の つ ぶ や き

2006/01/30(月)18:55

幸子さんのこと

人生(242)

彼女は沖縄人と東京の浅草人との愛の子=相の子、つまり混血で国籍ではアメリカ人 である。 生まれは日本で育ちも日本なのに、アメリカ人ということでハワイに移り住んだ日系 人である。 お父さまは数年前にハワイで亡くなられたが、ご母堂は元気で日本で生活されてい る。 上と下の兄弟はアメリカと日本と別々に住んでいる。 私は彼女とブリュッセルで知り合った。今とにかく彼女はフランスに居る。 彼女の人生を書いていくと本が一冊要りそうなので、端折らせてもらう。 今彼女は生活に非常に疲れてしまっているので、励ましてやろうと思い立ったので、 下手な文章よりもと考えて、書道をすることになった。 墨を探し、紙を探し、そして文鎮と筆を見つけた。しばらくご無沙汰していたのでど こにしまってあるかわからなくなっていたのである。 そこでとにかく夜中になってしまったが、気を静めてから紙に向かった。 この時はまるで神に向かうがごとき気分になるまで待った。そして、一気に墨を含ま せた筆を滑らしたのである。 書いたのは、「幸福」と「幸子」の二枚である。 幸子の幸は幸福の一字だよという意味なのだが、彼女に伝わって欲しい。 その二枚を折る前に気がついたのが、署名である。 以前に印を確か作ったはずであるので、どこかにあるはずとまた夜中の家宅捜査… あった、あった、しかも朱肉と一緒に出てきた。こんなにスムースに出てくるのも気 持ち良い。 久しぶりの捺印であった。押印とでもいうのであろうか。 また続く

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