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テーマ:今日の出来事(292646)
カテゴリ:ひとりごと
会社の敷地内に青空駐車しているマイカーに用事があって、何の気なく助手席のドアを勢いよく開けた。その拍子に一匹の蝶が、その風に巻かれて車内へと飛び込んでいった。蛇の目蝶というのか、白や黄色ではなく、茶色をした地味な蝶だ。羽に付いているヤケにはっきりとした紋が、嫌悪感を誘う。
そもそも蝶の苦手な私は、それでも用事を済ませなくてはならないので、何とかそいつを車外に追い出そうとした。しかし、車内の暑さに撹乱したのか、助手席の後ろのスライドドアを開け放しても、なかなか外へと飛んで出ない。車内を、フロントガラスにぶつかり、天井にぶつかりながら飛び続けている。 数分が経過するうちに、飛び方に機敏性が無くなる。ついに、後部座席に上がるステップの上に落ちたその羽は微動だにしない。私はふっと息を吹きかけそれをステップから地面へと吹き落とした。それでも、動くことなく横たわっている。 朝、出社して窓も開けず炎天下に置かれた車内の温度は、相当なものだった。そしてそれはその中に迷い込んだ一匹の蝶の命まで奪ってしまったのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年06月05日 12時22分38秒
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