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桐まみれの日々 by さきさん

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2012年09月17日
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カテゴリ:罪状認否

 夕べ、NHKで、出生前診断についての番組をやっていました。研究が進み、お腹の赤ちゃんに異常があるとか、病気であるとか、早くからわかるのだそうです。そして、それがわかった内の8割は中絶に踏み切られるのだそうです。

 

 昨夜はあえて中絶を選ばなかった二組の夫婦を取り上げていました。

 

 すごく複雑な気持ちでした。ちょっと前、東尾理子さんがテストが陽性だったけれど生むことにした、ということを公にしたことで、物議をかもしました。

 

 スポーツコメンテイターの乙武さんのお母さんは、彼が生まれてきた時、心から可愛いと彼を抱きしめたと言う。そこには、子育ての中で生じるであろう「五体満足である」場合にはない苦労やしんどさへの杞憂なんて微塵もない。ただ、ここに生まれてきてくれたことへの感謝と愛おしさだけだった。

 乙武家が裕福であったかどうかは不詳だけれど、彼はこうして、立派に社会人として社会に貢献している。すべての障害を持つ人々が、彼と同じように出来るとは思わないけれど、少なくともその可能性を秘めていることを生まれる前から否定することを、私は正しいと思わない。

 

 命って、なんだろうと考えます。同じ星に生きているのに、例えばジャングルの中での子育てと先進国でのそれは、同じ事柄とは思えない。環境が違うからでしょうか。そもそも、ジャングルの中なら、出生前診断なんて受ける可能性はない。だから、生まれてきて初めて、自分の子の様子を知ることになる。受け入れるしかない。それが長いあいだ当たり前のことだったように。命は、私の命も含め、すべての命はそれを生きている人のものではなく、循環する預かりものだと思います。だから、一存で絶つことは絶対に間違いだと思うし、逆に、消えいこうとするそれを、医療により生きながらえることも、やはり、間違いだと思います。

 

 だから、高度に文明化されて、様々な方法で生まれてくる我が子に会う前に、その子がどういう状況なのかを知るようになり、産むと、この子を不幸にするとか、親としての務めを果たしきれそうにないという理由の下に、育とうとするその命を絶つことは、エゴでしかないと思います。

 

 出生前診断がそもそも、目指すのは一体、何なのでしょうか?遺伝子異常などの研究の副産物を、お金儲けのために利用しているだけではないでしょうか?そんな診断を下すことより、例えば治療法の研究とか、バリアフリーに向けての研究とか、そう言う事にエネルギーを注ぐべきではないかと思います。決してお金儲けにはならないでしょうが。






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最終更新日  2012年09月17日 19時49分47秒
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