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カテゴリ:日本酒
ojaのベロメーター師匠“F氏”
F氏はoja同様、さほど外食を好まない。 若かりし頃、いろいろ食べに行き、もうこの歳(赤いチャンチャンコを着る年齢)になると、外で食べて「ん!!」という新たな発見とあまり遭遇しないから・・・というのが理由である。 そんなF氏が珍しく興味を示したのが 「井のなか」さん。 興味を示した訳、これまで来なかった訳などは追々話すとして、早速本日堪能したお料理とお酒スタート! ■ひこ孫 時のながれ 「昭和59・60・61年度醸造の純米大吟醸を1/3ずつ調合しました。20有余年の時が造りあげた熟成の妙味をお楽しみ頂けましたらさいわいです」との商品説明 左が常温・右が燗 「じっくりと楽しませて頂きました」 とても貴重な一品を味わせて頂きました。 どちらがよりoja好みだったかといえば“燗”ですかな。 黒大豆のお豆腐-コクがあって旨い!上にのっかっているお味噌 「味噌だけじゃないね」とF氏。 ojaだけならここで「なんだろう・・」と悩んで終了となりそうなとこだが、初っ端からF氏の探究心に火がついてしまった! 運よくカウンター1番に座らせて頂いたものだから、目の前の五十嵐さんに質問するわするわ。 「酒盗と味噌を合わせてます」との回答に、F氏納得。 きす・まぐろのづけ・いわし・さんま・しめ鯖が見事に共演している。 あまりの旨さに、そしてあまりの美しさに、この断面を撮らずにはいられず。 刺身醤油に脂がジワッて広がり、しっかり脂がのっているのだが、しつこい脂っこさがのこらない。 刺身と一緒に頂いたお酒 ■宗玄 八反錦無濾過生原酒 55% 冷で頂きました。 フワァ~(として)トンッ(って感じ) それぞれの魚と魚の間に頂くと、口の中がリセットされ、魚の味わいが混ざり合わないのがいいです。 隣のF氏はというと、五十嵐さんにすごい勢いで話かけてるし。しかも青森つながりで更にエスカレートしていってるし。 青森つながりということで五十嵐さんが出してくださったのは あわびのウロ あわびの内臓の塩辛っていえばいいでしょうか。珍味です。チペッと舐めてはクピッと飲む。酒の肴に最高。 さすがのF氏もあわびのウロは作ったことがなく「塩加減最高よっ!」とその旨さに感動! さらに「白いご飯がほしいね~」の一言まで飛び出す始末。 ■奥播磨 純米 兵庫夢錦五十五 「熱いからゆっくり飲んで」と工藤さん。 その通りゆっくり飲んで・・・ん~っ! 泣けるほどojaに合いました。 なんといったらいいんでしょう。ホクッとしてるんです。アルコールのきびし~感がなく、それでいて旨味もあるんですが、ドラ~っとならない。アル強かったらゴクゴクと飲み進んでしまう感じです。だからといって水っぽいとかじゃない。 ダメだ。やられた。 F氏はojaより長い蕎麦打ちキャリアの持ち主。 ということで、やはりここは外せない、井のなかコロッケ(蕎麦) 前回食べたときは、カウンターでなかったということもあり 「蕎麦の香りするな。どう蕎麦を入れ込んでるんだろうな」と気になりつつ終了してしまったコロッケだが、今回F氏がその謎に迫った! それは予想もしなかった蕎麦の入れ込み方。粉状態でつなぎにしているとかいうことではなく、全く違う形でコロッケに変身していたのである。(続きはお店で) そしてこのミンチは豚でも牛でもない“鴨” クリームを使っていないのに、このクリーミー感。 家でも滅多に油モノを食べないoja。 外ならば尚更食べないのだが(速攻!胸焼けするからである)ここのは大丈夫!! レバーペースト ほのかな甘味がパンと合う。 「この甘味は、タマネギ!」というF氏をみると、クイズ番組の回答者を思わせる。 ジェノベーゼソースのパスタ。 丼にドーンとパスタ。これは腹いっぱいになる。 うま~い!目をつぶって食べたらここはイタメシ屋かと思う。 細かく刻まれたイカがアクセントとなっている。 ちょっと目を離した隙に、そのパスタにF氏は先ほどのウロをのっけちゃってた! のっけちゃって、食べちゃった!! 「これは絶品だわよ!!」と目の輝きが増すF氏。ojaにも食べろと強要するF氏。 確かに旨いっすよF氏。でも、皿のウロを拭う勢いでパスタ絡めなくても・・あ~あ、絡めて食べちゃったよ。 ちなみに、もし本格的にウロのパスタをするのであれば、ニンニクを飛び切りきかせたペペロンチーノに和えると万人受けするとojaは思う。 この時点でojaの胃、はちきれんばかりです。と、3分ほど席を外し、冷蔵庫のお酒を眺めながら浅見さんとしばしお話。 そこで ■十旭日 純米吟醸生原酒 16BY 改良雄町をアル弱ojaに合わせ少しだけ燗つけてくださるという。 (ぬるい目の燗でくださいました。一番味の広がりがわかる温度帯だなということがよ~くわかります、旨) その話をまとめて席に戻ると・ あららっ!なんだかまた大きな器がっ! って、F氏すでに食べてるしっ!! 蕎麦打ちすると聞いた五十嵐さんがササッと作ってくださったという。 糸瓜を汁物のお蕎麦(鴨南)のように見立てた品。 糸瓜は酢の物ばかりかと思っていたが、これはさらりとしてて美味しい。 しいたけ・しめじ・大根おろし・しょうが・菊・おくら・・・と食材満載。 さらに、炙った油揚げが入ることによりコクが出る。しかも炙ってあるから油ギッチョンチョンではないところが嬉しい。 お腹いっぱいのはずだったが、食べてしまった。 初入店ということもあり、定番のゴルゴンゾーラタルトを所望していたF氏だが、ここでゴルゴンゾーラは次回にすると宣言。(=リピーター宣言) でもまだお腹に余裕があるとF氏。 以前から気になっていたがオーダーしたことなかった、焼き車麩。 焼いたパンよりサクッと食べれておいしい。 たらこの塩分が控えめなとこに気がついたF氏。 すかさず質問する。そしてその答えを聞き、感心する。 今日はその繰り返しだ。 ホント、もーーだめだ。 胃袋がさっきキシキシ言ってたもの。 といいながらも出して頂いた料理はのこさず食べるのが家訓のoja。 フランスパンの上にモッツァレッラチーズ+アンチョビ。 工藤さん、先ほどF氏が言った「アンチョビ大好き!」発言を聞いていらしたのだろう。 見た目ヘビーにみえたのだが、たべてみるとなぜかさっぱり。 トマトのフレッシュ感が残っている火の通り加減がちょうどよくパンとのバランスがいいのでしょう。 お隣にいらしたお嬢さん方の熱い視線が釘付けとなっていたので、ちょっとおすそわけ。 美味しいものはみんなでたべると美味しいですものね。 おやっ!今度は・・レバーではなさそうだし 「これは豚肉」と工藤さん。 「豚肉を煮て、浮いてきた脂をすくって、24時間したら・・・」ん~、工程が覚えられない~ それほど手間がかかっているのだ。一般のご家庭では、まず作らないだろう。 ブラックペッパーの香りが利いてて旨い。 これをさきほどのアンチョビオイルにつけてたべると、また違う味わいの表情をみせる。 も~本当にギブアップです。 ギブアップいいながらも、冒頭おすすめに言われていたデザートに着手。 このブランマンジェ。今日が最初で最後になるかもしれないとのことだったので。 木苺のソースが濃厚なブランマンジェによく合う そしてこちらはプリンとブラウニーそして・・・お猪口の中は 日本酒じゃない! 醸造酒ではない。 蒸留酒のようだ。 焼酎? でもとてもフルーティーな香り。ライチ?ぶどう?ん~ で、結局正体はというと グラッパ! 五十嵐さん「ワインを醸造したあとのブドウの搾り粕から作る蒸留酒です。その香りはブドウの香りです」 なるほど~ 実はグラッパ初飲みのoja。 プリンやブラウニーと良く合うわ~。 日本酒以外のお酒もたまには飲むべきだな。 このフルコース、4時間かけていただきました。 多分、井のなかさんに来てこんなにたべたのは初めてじゃないかと思われます。 (過去履歴) ■初回 ■2回 ■3回 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年08月27日 10時08分31秒
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