2012/12/16(日)06:12
ハナズオウ、ハリエンジュ、エンジュ、ネムノキ。マメ科の樹木とクズ(草本)。写真整理と自然観察の振り返り(その38)。
☆写真整理と自然観察の振り返り(その38)は、マメ科の樹木とクズ(草本)です。
◎ハナズオウ(マメ科ハナズオウ属)
☆4月下旬、ハナズオウが幹や枝に紅紫色の花を咲かせます。(2012年4月22日撮影)。
☆ハナズオウは、中国原産の落葉低木です。ハナズオウ(花蘇芳)の名は、花の色が「蘇芳染め」の色に似ていることから。(2012年4月22日撮影)。
☆花はマメ科特有の蝶型です。花の後、マメ科らしい豆果ができるのですが、撮影していません。(2012年4月22日撮影)。
◎ハリエンジュ(マメ科属)
☆ハリエンジュは、北米原産の落葉高木で、明治初期に日本に渡来しました。ハリエンジュ(針槐)の名は、エンジュに似ていて棘があることから。別名はニセアカシアで、これは学名の直訳です。(2010年5月15日撮影)。
☆日本に輸入された時はアカシアと呼ばれていて、後に本来のアカシアが輸入されてからはニセアカシアと呼ばれるようになったそうです。混同されていることが多く、「アカシアの雨がやむとき」(西田佐知子のヒット曲)・「赤いハンカチ」(石原裕次郎のヒット曲)などの「アカシアの白い花」は、ニセアカシアのことだそうです。本来のアカシアの花は、放射状に咲く黄色い花です。(2010年5月15日撮影)。
◎エンジュ(マメ科エンジュ属)
☆11月、昭和記念公園で見かけたエンジュの実です。木からたくさんの豆型の実が垂れ下がっています。(2012年11月9日撮影)。
☆エンジュは、中国原産で、街路樹や庭木として植えられています。エンジュの実は、種子の間がくびれているのが特徴的です。(2012年11月9日撮影)。
◎ネムノキ(マメ科ネムノキ属)
☆ウォーキングコースでは6月下旬から7月下旬まで、ネムノキが花を咲かせます。(2012年7月21日撮影)。
☆ネムノキは、本州・四国・九州に自生するマメ科ネムノキ属の落葉高木です。(2012年6月29日撮影)。
☆マメ科の木本では、ハナズオウなどがありますが、ネムノキは花の形が違っています。淡紅色の雄しべが長く、美しい花です。(2012年6月29日撮影)。
☆ネムノキ(合歓木)の名は、夜になると葉は垂れ下がり対生する小葉が閉じる就眠運動をすることから、古くは「ねぶる」が「眠る」になったことに由来するそうです。漢字名の「合歓木」は中国の伝説で不機嫌になった夫にネムノキの花を酒に入れて飲ませると機嫌がよくなることから、夫婦円満、家族が仲良くなるという意味で「合歓(喜びを共にする)」が使われたことから付けられたものだそうです。(2012年9月9日撮影)。
☆花の時期には「マメ科」は理解しがたいのですが、実がなると正真正銘の「マメ科」と実感できます。日の光が当たっているのを見ると、1つの実に10個ほどの豆が見えます。(2012年10月19日撮影)。
◎クズ(マメ科クズ属)
☆クズは、日本全国の山野に生える多年草です。荒地や藪で繁茂し、よく見かける蔓性植物です。(2012年8月27日撮影)。
☆クズの根は太く、でんぷんを含んでおり、葛粉がとれます。クズ(葛)の名は、大和(奈良県)の国栖(くず)が葛粉の産地であったことに由来するそうです。(2012年8月27日撮影)。
☆クズは、秋の七草の一つです。秋の七草とは、オミナエシ、オバナ(ススキ)、キキョウ、ナデシコ、フジバカマ、クズ、ハギです。「お好きな服は」と覚えるそうです。2012年8月27日撮影)。
☆箱根で見かけたクズの実です。(2012年9月14日撮影)。
☆なお、同じマメ科の蔓性植物(クサフジの仲間)は、11月23日の日記で紹介しました。