「アオ」の名がつくアオキ、アオゲラ、アオサギ、アオノツガザクラ。「アオ」の名の由来を調べてみると、「青」「緑」「蒼」。自然観察の振返り【その18】。
☆冬の間は、随時「自然観察の振返り」を掲載しています。テーマは、名前の由来です。☆同じ「アオ」の名がつくアオキ、アオゲラ、アオサギ、アオノツガザクラ。由来は、それぞれ違うようです。◎アオキ(青木)―幹・枝・葉が一年中青々としているので「アオ」の名が。☆アオキは、北海道から沖縄まで日本全土に分布し、山地の樹林の下に生えるミズキ科アオキ属の雌雄異株の常緑低木です。(2013年11月30日撮影)。☆アオキ(青木)の名は、文字通り幹・枝・葉が一年中青々としていることに由来します。日本固有の種で、学名Aucuba Japonica(アウクーバ ジャポニカ)は青木葉(アオキバ)がそのままそのまま使用されたものです。アオキの雌花です。(2013年4月9日撮影)。☆アオキの雄花です。(2012年4月17日撮影)。◎アオゲラ(緑啄木鳥)―体上面や尾羽・翼が黄緑色(緑:アオ)なので「アオ」の名が。☆アオゲラは、平地から山地にかけての森林に生息するキツツキ科アオゲラ属の野鳥です。(2012年4月17日撮影)。☆木を突きながら登っていく後姿のアオゲラ。体上面や尾羽・翼は黄緑色です。アオゲラ(緑啄木鳥)の名は、緑色の啄木鳥(キツツキ、ケラ)から。古来の習慣で、緑色の鳥には「あお(緑)」の名(アオゲラ、アオバト)がつけられ、青い鳥には「ルリ(瑠璃)」の名(オオルリ、ルリビタキ)がつけられるそうです。(2012年4月17日撮影)。◎アオサギ(蒼鷺)―体色が灰色がかった白色(蒼:アオ)なので「アオ」の名が。☆アオサギは、ダイサギとともにサギ科アオサギ属の鳥で、体長90センチメートルになる日本最大のサギの仲間だそうです。(2012年6月23日撮影)。☆アオサギ(蒼鷺)の名は、蒼い鷺に由来し、「蒼い」とは本来は灰色がかった白色のことだそうです。岸辺で休憩中(?)のアオサギ。(2012年3月17日撮影)。◎アオノツガザクラ(青の栂桜)―黄緑色の花をつけるので「アオ」の名が。☆アオノツガザクラは、北海道から本州中部以北の高山の岩場や草地に自生するツツジ科の常緑小低木です。(2008年8月12日撮影)。☆アオノツガザクラ(青の栂桜)の名は、黄緑色の花をつける栂桜に由来します。「青」は、藍色から黄緑色までを総称する言葉だそうです。(2008年8月12日撮影)。◎追記「緑の黒髪」とは―「緑」とは新芽や若い枝をさす言葉で、若々しい艶やかな黒髪を「緑の黒髪」と表現するようになった。☆植物でも野鳥でも、緑色のものを「アオ(青・緑)」ということがわかりました。そこで思いついたのは、「緑の黒髪」という表現です。黒髪がなぜ「緑」と表現されるのでしょうか。「緑」とは新芽や若い枝をさす言葉で、新しく生まれたみずみずしいものを意味するそうです。そこから、若々しい艶やかな黒髪を「緑の黒髪」と表現するようになったそうです。