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カテゴリ:ビストロ ヒナノ
船には、殿様と泥棒がいる。 「まさか!?」 そんなこと、あるはずはありません! 船の乗組員は、ごくごく普通の人たちです。では、どういうことか説明します。
船は、何日間も航海することが普通です。しかし、だからといって、船の乗組員(以下、主として、ブリッジで勤務する乗組員をいう。)も24時間ず~っと休まずに働き続けているかというと、そうではありません。第一、体が持ちません。当然、食事や入浴、睡眠の時間が必要となります。 では、船の乗組員は、どのような勤務をして、船を運航しているのかというと、通常、3チームの輪番で勤務をしています。つまり、一日を午前と午後に分け、更に12時間を4時間ごとに3分割し、1チームが勤務4時間、休み8時間の繰り返しの勤務となっています。トータルで、一日8時間の勤務となります。船でも陸上と同じ態勢です。 船では、このように交代で勤務に就きますが、この勤務のことを、「航海当直」とか「ワッチ Watch」とかいいます。ワッチとは、普通、見張りと訳されますが、時計を意味するウオッチと同じスペルの英語です。余談ながら、バードウオッチングは、鳥時計ではなく、鳥の観察のことです。船的に言うと、バードワッチとなるのでしょか。 さて、4時間の勤務の時間帯は、大抵決まっていて、午前、午後ともに、0時~4時、4時~8時、8時~12時です。これを、船では、「ゼロヨン・ワッチ」、「ヨンパー・ワッチ」、「パーゼロ・ワッチ」と呼んでいます。 そこで、ようやく表題の、殿様と泥棒の話に戻りますが、殿様と泥棒は、実は、この航海当直の時間帯の別名、愛称に関係があります。「ゼロヨン・ワッチ」は、真夜中に当たるため、「泥棒ワッチ」の愛称があります。体力面からも一番厳しい時間帯です。一方、「パーゼロ・ワッチ」は、皆が起きている、体力的にも楽な時間帯で、「殿様ワッチ」の愛称があります。これが、船には、殿様と泥棒がいると言ったゆえんです。 ところで、通常、「殿様ワッチ」には(新米の)三航士(三等航海士)が航海当直に立ちますが、これは、皆が起きている時間帯で、船長などが監督しやすい時間帯でもあるためです。「泥棒ワッチ」には、二航士(二等航海士)が立ちます。「ヨンパー・ワッチ」には、昼夜の境目で、熟練の一航士(一等航海士)が立直します。それで、「ヨンパー・ワッチ」には、「ベテラン・ワッチ」の愛称があります。ちなみに、船長と機関長は、ワッチには入りませんが、24時間執務態勢となります。 きょうのおさらいです。「船では、3チームが輪番で、1回4時間のワッチに立ち、船を運航している。ワッチは、その時間帯から、ゼロヨン・ワッチ、ヨンパー・ワッチ、パーゼロ・ワッチと呼ばれ、ゼロヨン・ワッチには泥棒ワッチ、パーゼロ・ワッチには殿様ワッチの愛称がある。」おさらいPart 2「(ワッチの話ついでに、船には、船長、機関長、通信長が、代表的な長の付く人ですが、彼らに関する、昔からのギャグを一つ) 何にもセンチョウ(船長)~、言うことキカンチョ(期間長)~、話がツウシンチョー(通信長)などふざけいますね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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突然のコメント、失礼いたします。
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