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テーマ:癌(3513)
カテゴリ:緩和医療
がんの痛み(疼痛)に使用する薬剤としてメインとなる
『オピオイド(医療用麻薬)』について簡単にまとめて見たいと思います。 WHOは『WHO3段階除痛ラダー』として次の3段階での疼痛対策を推奨しています。 第1段階 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)かアセトアミノフェンを使用 ※NSAIDs → ロキソニン・ボルタレン等 第2段階 第1段階の薬剤 + 弱オピオイド ※弱オピオイド → コデイン・(オキシコドン) 第3段階 第1段階の薬剤 + 強オピオイド ※強オピオイド → モルヒネ・フェンタニル・オキシコドン 上記の全ての段階で、NSAIDsやオピオイドでは取りにくい痛みに対して 『鎮痛補助薬』を使用することがあります。 主な鎮痛補助薬として 抗痙攣薬、抗うつ薬、ステロイド 等があります。 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ オピオイド(医療用麻薬)にはいくつか種類があり ・塩酸モルヒネ(モルヒネ注・末、MSコンチン錠、アンペック坐薬、オプソ内服液など) ・フェンタニル(フェンタネスト注、デュロテップパッチ) ・オキシコドン(オキシコンチン錠) などがあります。 各薬剤 副作用の頻度や1mgの薬の強さ等が異なります。 また、薬の剤形により 即効性のものと徐放性(長時間きくもの)のものがあります。 これらを組み合わせ、使用していきます。 疼痛対策の基本として 毎日決まった時間に決まった量の薬を服用し、体内の薬の濃度(血中濃度)を 一定に保つことが大切です。 その際には、作用時間の長い製剤が使用されます。 例)MSコンチン、オキシコンチン、デュロテップパッチ 等 また、上記の薬剤を使用したうえで、痛みを感じた時には即効性の薬剤を 頓服で使用します(レスキュー) 一般的にレスキューで使用する薬剤の量は 上記の薬剤の1日量の 1/6です。 例)MSコンチンを1日120mg服用されている方 →1回のレスキューとして モルヒネ末 20mg オキシコンチンを1日60mg服用されている方 →1回のレスキューとして モルヒネ末 15mg ※オキシコドン 10mg = 経口モルヒネ 15mg と同じ効果 のため、オキシコンチン 60mg→経口モルヒネ 90mgと みなします。その1/6のため モルヒネ末 15mgとなります。 頻繁にレスキューを必要となる場合は、1日の決まった服用量をその分 増量します。 最終的には1日中痛みを感じずにすごせる状態が目標となります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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