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テーマ:塾の先生のページ(7833)
カテゴリ:塾のこと
私が塾を作るとしたら、駅前には作らない。 駅前に作る理由は「生徒が集めやすい」からだ。しかし生徒が集めやすい大きな駅周辺は当然家賃が高い。坪5000円なんてたぶんないだろう。 そうすると家賃をペイするためにたくさんの生徒を集めなければならないということになる。しかも広いエリアから集めることになるので様々な学校の生徒が集まることになる。これは教える方にかなり雑多な業務を増やすことになる。試験範囲が微妙に異なり、それぞれの学校の対策プリントなんてものを用意しなければならなくなるからだ。 そうするとスタッフの数が必要になってくる。またコストがかさむ。1学年の生徒の数がかなりいないととてもじゃないがペイしないという状態になる。 するとスタッフは「集客」のための仕事量が増えてしまう。「教える」ことよりも「生徒集め」のための活動の方が多いという塾も多い。『絶対的なブランド力』でも持たぬかぎり、間違いなく「生徒集め」の仕事はかなりウエイトを占めてしまうはずだ。 また塾の屋台骨が大きくなると、「塾の運営」も大変になってしまう。塾の先生の仕事は大雑把に分けると「生徒の指導」「授業の準備」「生徒集め」「塾の運営」という4つの分野に分かれるのだろうが、前2つの全体のウエイトがせいぜい2割だという塾も多いはずだ。 「よい塾」の条件の中には「生徒に接する時間、生徒のためにかける時間がたっぷりある」というのがなければならないと思う。いくらよい先生でも生徒にかける時間が少ないと、情熱たっぷりアルバイトの若い先生に負けてしまうだろう。 私が塾を作るなら、まず「生徒のためにどれだけ質の高いモノ」を提供できるか、という点から塾作りを始めるだろう。そしてどうやったら生徒が集まるシステムができるかも同時に徹底的に考える。「自然と生徒が集まってくるシステム」くらいのことを考え出さないと生徒に徹底的につき合うことができなくなってしまうからだ。 だから「よい塾」の条件の中には「お商売がとても巧い塾」というのが入ることになる。断っておくと、「あそこは商売熱心やね」とか「生徒集めに一生懸命やわ」などと保護者の方に言われてしまう塾は「お商売がとても巧い塾」とは言えない。 「お商売がとても巧い塾」とはたくさんの生徒が集まりながらも、「あそこはチラシもろくすっぽ入れへんのによう生徒さんが来てはるわ」とか「あそこはお商売下手やね、もっと宣伝したら、もっと生徒さん集まるのに」なんて言われている塾のことだ。 子どもを伸ばしたいという一心だけでは「よい塾」は作れない。私も「お商売がとても巧い塾」作りを目指そう。
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Last updated
May 9, 2006 09:48:09 AM
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