『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』
[あらすじ]
宇宙戦艦ヤマトが回遊惑星アクエリアスの水柱を自爆により断ち切り、その海の中に自沈して17年が経過した西暦2220年。
移動性ブラックホールが発見され、これが太陽系に接近して地球を飲み込むことが明らかになった。
人類は、2万7000光年離れたサイラム恒星系惑星アマールの月への移民を計画。
3億人ずつの移民を乗せた移民船団を第1次、第2次と出発させるが、それらはいずれも航海中に謎の敵から攻撃され、消息を絶ってしまった。
第1次移民船団には古代進の妻、雪も搭乗していた。
ヤマトは、アクエリアスの氷塊内に建設されたドックで修復・強化改装を受けて甦り、第3次移民船団の護衛艦隊旗艦となった。
宇宙の辺境で貨物船の船長に就いていた古代は地球の危機に際して帰還し、第3次移民船団の司令かつ新生ヤマトの艦長に着任する。(wikipediaより抜粋)
←クリック 公式サイト
子どもの頃からの「宇宙戦艦ヤマト」ファンです、私。
だから、この時代にあのヤマトがスクリーンに復活すると聞いて、すごく嬉しかった。
予告編で古代君の顔がすっかり様変わりしているのを見ても、それでも船体が真っ二つに割れて沖田艦長と共にアクエリアスの海に沈んだヤマトがどんな復活を遂げるのか見たかった。
[原案:石原慎太郎]
そうなんですか! あの都知事の原案なのね?! 冒頭から妙~~な不安感が私を襲う。
時代は西暦2220年です。 古くないかな、その精神論。
良く言えば、「武士道」 でも、なんか時代にマッチしていない違和感があるのよね。
移動性ブラックホールが太陽系を飲み込むのが確実とされて、どのような手立てをもってしても免れないっつー事で、ほかの惑星に移動し始める地球人。
っていうか、よくその惑星の住人が受け入れてくれますよねぇ。
あとあと、話が進むとその惑星は、SUS国が事実上支配している[大ウルップ星間国家連合]の加盟国だという。
この星間国家連合は地球艦隊を自分たちの敵だとみなして大虐殺を行うヤカラなのに、その加盟国が地球からの移民を受け入れ許可したって。。?
そもそもストーリーに基本的なとこがなってないやろ。
なんか2時間20分くらいに、いろんなストーリーを詰め込んだ感がした映画だった。
妙~にぶち切れる画面転換も気になったし、絵の質が違いすぎるのも気になった。
ヤマトがアクエリアスの氷を破って発進ーー!するところは、もうこれが見たいからここに来たのよ!!と、感涙するくらいの感動~CGで美しく旅立ってくれましたが、動物が出てくるシーンだのは最低レベルの絵だった。
どうしてそんなに差があるのですか? 予算がなかったのか?
ヤマト復活発進!のBGMは、宇宙戦艦ヤマトのテーマソング! 待ってました~☆(≧∀≦)☆
がっ! 歌い手が違う。。 「ささきいさお」さんじゃねーー。 なんで、ここでアルフィーなんざんすか!?
曲調が軽すぎて、ヤマトもアッちゅー間に飛んでちゃったじゃないですか。
ラストのクライマックスシーンにクラシック音楽は似合わないだろ。
終始、ピアノ協奏曲。。みたいなBGMで展開される戦闘シーンに違和感アゲ↑アゲ↑だった。
最強最悪のSUS国の真の支配者は宇宙に存在しない異種異様な者である事が判明して、こいつがまた時空を操ったり、飛び越えて来たりする厄介なヤツでね。
そいつが移動性ブラックホールを動かして太陽系の星々を手中に収めようとしてたんですわ。
そんな強大な力を持った相手が操るブラックホールにですよ。
ヤマトが突っ込み、6連発の波動砲を纏めて一つの強力な波動砲としてブチ込むという玉砕覚悟の行動に出て、めでたくブラックホールは消滅し、結果的に地球は救われヤマトも無事だったという大団円。
ってかさぁ。時空を操る相手なら、ブッラックホールを自在に操れる訳でしょう~?
ヤマトの捨て身攻撃を受けるまでに何とか出来たんじゃないですか?
なんだかねぇ。大人になってしまったからなのかしら。。こんな疑問符だらけの鑑賞となった次第です。
いや、、、これは、きっと大人目線のせいだけじゃなく、脚本にムリがあるせいだと思う。
キャラもなんだか冴えないしぃ。 島大介なんて、最後の最後になるまで気付かなかったし、古代の娘、美雪を乗せた船が墜落して(乗船者多数)、その船を古代君が探しに行くんだけど、何故か生存者は美雪だけだという、子どもだましのような絵面も我慢ならんかった。
ヤマトの装備もハイテクになったけど、前はヤマト自身も意思を持って航海している感じだったのが、今回は全くそういうところは見えて来なかったなぁ。
やっぱり、ヤマトはイスカンダルに旅立った時が一番、輝いていた気がします。
古代君の奥さんになった森雪。今は古代雪という名前ですが、哀しいことに映画の中では最後まで生死がわからずじまいだな~と思ったら。
エンドロールの最後に「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」 第一部 完 の文字が。。
えっ?っちぅことは、第二部があるっつー事ですか? また、こんな愚作の続きを作るつもり!?
そこで、古代雪の消息が分かるという事なのね。
そして、異種異様の生物というか物体というか、そいつの真の正体がわかる!という展開でしょうか。
どこまでいっても、つっこみどころ萬斎!?(あぁ、この漢字を使うのも久しぶり~♪)なヤマトの復活篇でした。
まぁ、これでもかーー! つーくらいエンドロールでは、「原作・西崎義展」「監督:西崎義展」と、嫌味か!と思うくらいデカデカと表示されているところに、この愛すべき秀逸な[宇宙戦艦ヤマト]という作品を地獄に落とした悪因を見た気がしました。
この映画のみどころは、ヤマトがアクエリアスの海から氷を割って復活するシーンと、6連波動砲が戦闘中に発射されるところ、そして、敵艦隊の一つ、エトス星艦隊司令長官ゴルイ提督の声を伊武雅刀さんが担当されているところでしょうか。
あの懐かしいデスラー総統であります。ゴイル提督は敵ながら優れた武人でありました。
最後は自らの誇りを持って、しかるべき相手と戦って散りました~。
12月に公開されるキムタク主演の実写版はどんな風になるんですかね。。
これ以上、ヤマトを地に落とすような映画は作らないで欲しいです。