カテゴリ:新語探検
ちょいと気になった新語から。。。 古墳の考古学だけではなくて、近代の歴史遺物も積極的に残していく必要があるのではないかと思う。とくに戦争に関連するものは、思想的な主張が先行して客観的な評価ができなくなっている。いいか悪いかを論ずる前に、実際にどういうものだったのかを残しておかなければ客観的な歴史認識はできなくなる。 考古学では大王や豪族などの暮らしはわかっても庶民の暮らしは分からないではないかというような主張が、明治以降の考古学に関しても遠い未来には出てくるのだ。だから、いろいと残しておくべきであろう。さもないとプロパガンダでしかない南京資料館や韓国の歴史館の中で、トンデモ復元模型の残虐日本歴史だけが残ることになる。実際に戦争を経験したなど、あまり嬉しくない人々もいるだろうが、戦争遺跡も残しておくべきものの一つ。 《戦跡考古学 (せんせきこうこがく)(Yahoo!辞書 新語探検 2007年11月17日)》 明治時代から第二次世界大戦末期までの間に作られた、軍需工場、壕、飛行場など「戦争遺跡」を対象とした考古学の一分野。1980年代に沖縄県立博物館元館長の當真嗣一が研究誌で「戦争遺跡や遺留品などの物質的資料に基づき、沖縄戦の実態に触れる必要」を説いたのが始まりとされている。その後、95年に広島市の「原爆ドーム」の世界遺産への登録に先立ち、「史跡名勝天然記念物指定基準」が改正され、幕末~明治初年とされてきた史跡指定の対象が、第二次世界大戦終結まで広げられた。そのために97年には全国で4件だった戦争関連の文化財は、2007年現在では121件、発掘も100件を超している。遺跡の保護を担当する文化庁では、03年から「近代遺跡(軍事に関する遺跡)地域別詳細調査」に着手し、沖縄戦の関係遺跡や長野県の松代大本営予定地地下壕など、近代の軍事史を考えるうえで重要と思われる50遺跡について文献や現地調査を実施していて、07年度中に報告書にまとめる予定である。ただ、戦争の記憶を好ましく思っていない土地や建物の所有者から協力を得られないといった事例もあるという。 沖縄とヒロシマの戦跡というと、な~んか胡散臭い部分が残るのだが、今はそれを言っている段階ではない。ほんの断片的物証からでも歴史の再解釈が可能になることがあるのだ。今はそれさえも失われようとしていると思えてならない。 戦争だけじゃない。さまざまな技術の発展過程を残す必要もあるのではなかろうか。 《機械遺産 (きかいいさん) (Yahoo!辞書 新語探検 2007年11月15日)》 日本機械学会が創立110周年を記念して設けた制度。国産初のブルドーザー、初代新幹線、自転車用補助エンジンなど歴史に残る機械技術を保存し、文化的遺産として次世代に継承していくためのもの。対象となるのは、(1)保存・収集されてきた機械、(2)機械のある歴史的な風景、(3)機械を含む象徴的な建造物や構造物、(4)記録に残る機械関連文書類で、2007年8月に25件を認定。認定されたのは、初代新幹線の0系車両、国産旅客機のYS11、マツダのロータリーエンジン、ホンダの自転車用補助エンジン「カブ号F型」、豊田佐吉が発明した自動織機、東京帝国大学の1905年当時の水力学の講義ノート、コマツブルドーザーG40、小菅修船場跡の曳揚げ装置などである。選定した同学会機械遺産小委員会委員長の堤一郎は、「機械は時代の技術を象徴しており、設計者の考え方ばかりでなく政策や社会も反映している。歴史に学ぶことは新しい創造にも必要なことである」と述べている。 時代はどんどん変わっていくので、古いものはどんどん忘れられていく。たとえば昭和30年代を知っている人は、当然のように思い出せるが、若い世代は「ALWAYS三丁目の夕日」のような映画を見なければまったくわからない。自分にとっては当たり前のことが全くの未知である世代もあるのだから、どうでもいいものでも残していくくらいのことはあってもいいのかもしれない。整理して捨てるのは100年後の人々にやってもらえばいい。 人気blogランキング ↑この記事が面白かった方、またはこのブログを応援してくれる方は、是非こちらをクリックしてください。 「p(^o^) 和の空間」の Window Shopping |
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