カテゴリ:短歌
栗木京子選の入選と佳作から、私の注目した歌にコメント。 肉親に縁うすかりし弟よ 最後の連絡警察より来ぬ家出していた弟が死亡したと警察から連絡が入ったとか、そんな状況なのだろう。事実をたんたんと表現しただけだが、それがかえってこの弟の寒々とした人生を読者に想像させる。 魂を彫らんとしたるジャコメッティ少女の像は肉そがれたり「ジャコメッティは二十世紀半ばに活躍した芸術家。細長く引き伸ばされた人間像を造形した。」とコメントには書いてある。たとえば《こんな感じ?》 今回はジャコメッティ論はこっちへ置いといて・・・(^^ゞ 「魂を彫る」で私が連想したのは思春期やせ症。極端に痩せて死に至ることもあるのだが、彼女たちは肉を削いで自分自身を純粋な魂にしたかったのではあるまいか。肉はしばしば贅肉であり、余計なもの、邪魔なもの、削ぎ落とすべきものであることも多い。 馬肉もらいゆっくりたいらげ床なめるアムールトラはちょっとかわいい作者は若い女性なのだろうと思うが、最後で「ちょっとかわいい」と表現したのは意外性があって楽しい。首をかしげて床をなめている様子がちょっとかわいかったのだろう。 幼子の無心に遊ぶおままごと 不意に顔あげ「お買い得ですよ」幼子はもちろん意味を知らないで言っているのだろうが、思わず微笑んでしまいたくなる一場面である。 肉体の鍵盤押してピアニスト 君が求める愛の音楽その名ピアニスト君が作者の肉体のどこかに触れると、キャッ(*^q^*)とか音が出るわけね。これ以上くわしくは追求しませんが、オトナの歌です。(笑) 《『NHK短歌』のホームページ》 人気blogランキング ↑この記事が面白かった方、またはこのブログを応援してくれる方は、是非こちらをクリックしてください。 「p(^o^) 和の空間」の Window Shopping |
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