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人生まあるく 歩く花子さん
この指とまる??? らぶすぬさん
(^o^) BRUYANTさん
2007.03.05
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カテゴリ:カテゴリ未分類
実家でのあの日の話です。

これを読んで、私のことを本当に情けない奴だなあって思われるかもしれません。

私もそう思います。

でも、どうしたらいいのか・・・答えはでてません。

そんな情けない奴の情けない心境でよければ、読んでください。

お父さんの言葉は厳しかったけど、納得できることばかり、話せてよかったです。



私達が住んでいるところは単身用マンションで

本来は2人で生活してはいけないマンションであるというのは知っていたものの

去年の秋に家計を任され、ようやく貯金できるようになり

そして年末にかいくんの手術のローンを払い終えた私達は

まだ引越しを真剣に考えられてませんでした。

ところがこの間、新居を探しに行った日

たまたま不動産会社の店員さんが私達と同じ大学出身

そして同じように同棲している状態だというのがわかり、それはそれは意気投合っ。

本来なら誤魔化して話さないことまで話して盛り上がっていた時

「同じ大学の先輩なんで正直に言いますが・・・

先輩方がお住まいのマンション管理会社さんはとっても厳しいので

実は・・・時々抜き打ち検査が入ったりします。

ペットを飼ってないかとか、2人以上の住人はいないかとか。

なので、2人で生活していると目立たないようになさってください」

とヒソヒソ声で言われたんです。

私達もわかっていただけに「はい・・・」としか言えませんでした。

とりあえずこの日決まりかけていた物件は

水回りがきれいとは言えなかったということもあり、お断りしました。

でも本当の理由は、私が反対したから。

私としては、水回り云々よりも、この日はただどの程度の家賃・保証金が必要か

それを確認しに行っただけなのに契約までいくことが信じられなかったし

ローン返済後でまだ貯金額が少なく、親にお金を借りないといけない引越しだという点と

新居を探していることすらお互いの両親には話していないのに

急に連絡をして数日中にお金を貸して欲しいなんておかしい、と大反対しました。

その後2人で話し合って、せめて新居を探していることくらいは

親にも報告しておこうということになり

ちょうど私は実家に帰ることができたので、お父さんに話したわけです。

そういえば・・・分譲にするか、賃貸にするかという書き方を今までしてきたので

誤解を受けているかもしれません。

私は決して、ドラマに描かれるようなものすごく贅沢な暮らしをしようとは思っていません。

でも現実的に、住める地域というのは限られ、その中で見ていくと

賃貸で借りるよりも分譲の方が毎月の支払いや総額的にも安かったりするので

そういった点も踏まえて、分譲か賃貸かを決めかねている状態です。

そして、今よりも広いところに・・・というと贅沢に聞こえるかもしれませんが

今の部屋は1Kであるし、そのうえ管理会社が厳しいといった事情もあり。

なので、引越しに関しては「したいから」ではなく

むしろ「しなければ」という気持ちで

今はいることをお分かりいただけたらと思います。

まだ経済力のない私達がすることは、なんでも贅沢になるのだけど・・・。



お父さんは「ひなたは、先々のことを考えずに行動をする」と言いました。

ホームステイに行きたいと言い出したり、何事にもカタチから入るタイプだったり

本当にお父さんによく似てる、とお父さんはちょっと笑いながら言っていました。

「でもな、お父さんはそこを我慢してきたんや、家族のためにな。

本当はしたいこと、欲しいもの、たっくさんあるよ。

でもそれを全部手にしてたら、ひなたは私立の高校も大学もホームステイにも行けんかったし

ひとり暮らしすることも、旅行にだって行けへんかったんやで。」

お父さんがいつも家族の犠牲になってくれているのは充分わかっていたつもりでした。

うちの母は料理や家事が苦手・・・苦手と言うよりも、やろうと思えない体質のようで

おかげでほとんど父親が代わりにしているような状態です。

もちろん金銭管理も全てお父さん。

子どもの貯金も使い果たしてしまい、それでもなお

自由気ままに「お金ちょうだい」と言えるお母さんとは比べものにならないくらい

私達のことを考え、家族のことを考え生活してきてくれたはず。

だからこそ私はお父さんを信頼し

何かあればお母さんよりも真っ先にお父さんに相談するくらいです。

私はと言えば、1年で銀行を退社し、新車で買ったマーチのお金も

まだ半分近くお父さんに返せていないような状態・・・。

「どうして新車のお金も返せてないうちに会社を辞めたんだ」

この言葉は言われませんでしたが、その気持ちはなんとなく伝わってきました。

私としては、今でもあの会社に戻るのは嫌で、辞めたことも後悔してません。

正社員であったことに未練は多少あるけれど

あのままだと精神的におかしくなりそうだったので辞めて正解だったと思っています。

でもお父さんの「何かを得ようと思えば、何かを犠牲にしないといけない」という言葉通り

私は正社員を辞め自由を得たことで、何かを犠牲にしないといけません。

そのことにはっきりと気付けてはいなかったことに気付きました。



お父さんは、予想していたことよりもいろんなことを理解してると言ってくれました。

私が会社を辞めたこと、今の同棲生活、かいくんは頼れる人間だということや仕事の時間帯

お父さんの時代と今の時代はまったく違うということ

私の就職活動時期のタイミングが悪かったこと(景気の面で)

そしてこの場で話をした1Kマンションでの生活はそう長くはできないという事情。

もしかしたら他にもいくつかあったかもしれません

でも今ぱっと思い出せるだけでも、これだけあります。

「お家借りるのにいる分はな、それがないと生活できへんやろうし

親の役目でもあるし2人も困るやろうから出してあげる。

返さんでもいいし、いつでも渡したる、でもな・・・」

この後、お父さんのいろんな正直な気持ちを聞きました。

お父さんは私のことが心配で心配でたまらない、と。



「会社を辞め、好きな人と一緒に暮らしたいと行って出て行ったけれど

帰ってくるたび痩せた体が益々痩せたように見えて帰ってくる。

年金も払えていない、かといって結婚するわけでもない。

もしも何かあった時、それからお父さんがいなくなった時

お前はどうやって生活していくんかと思うと、ものすごく心配や」と。

それまで少し口調が厳しかったお父さんの口調が

ちょっと落ち着いて、それどころか落ち込んでしまってるようでした。

「悪いな」と思いました。

親不孝者って私みたいな者のことを言うんだろうなって心底思いました。

「かいくんの仕事のこともわかるからな、今の生活も仕方ないと思うけど

できたら正社員で働いてほしいし

都会じゃ難しいんかなあ、でも外で運動して元気に過ごして欲しい。」

とお父さんは言い・・・




その後

「家の保証金がどうこかこうとか言うよりも、先にケジメをつけなあかんやろ。

年金だって払ってないままや、かといってケジメつけるわけでもない。

お前らがしてることは、順序が全部逆なんや」

と言いました。

なんとも言えない気持ちになって、涙がこらえられませんでした。

お父さんが言ってることは全部正しくて、それは私もわかっていて

だから何も言い返せなくて、でもこうすることしかできなかったから・・・。

かいくんのお姉さんが今年の6月に入籍すること

それから私達が同じような時期に入籍をしてしまうことに対して

あまりよくないように思っておられる感じが伝わってくるということ

だから『今年中の入籍は控えよう』とかいくんと話しあったことを伝えるので精一杯でした。

お父さんは、なんとも言えない顔をしていました。

「かいくんがこの前言ってた

うちの親は『全面的に協力させてもらいます』って言ってた言葉あるやろ。

お父さん聞いた時、何も言わんかったけど、ずっと思ってるんや。

全面協力って何やろな。

お前らの入籍のこと全然考えてくださってないやんか・・・」

私は急いで、あくまでもこれは私達が2人の独断で決定したことで

かいくんのご両親から何か言われたことではないと伝えました。

それでもお父さんは納得いかないといった様子で

「社会人になった2人を全面的に協力するってどういうことなんや?」と言いました。

かいくんのご両親が反対せず応援してくれるとか、気持ちの面も含めて・・・

と私が言ったけれど、お父さんはどうでも良さそうでした。

「社会人になったんやから、自分で稼いだお金で生活をしていくべきで

新居とか結婚式とか、その後の生活はすべて自分達で賄うべきやろう。

それを全面協力って、どういうことなんや。」

この一言で、私は現実を改めて知ったという感覚になりました。

ゼク○ィなんかを読んでると、新生活のためや挙式のために親が援助してくれることは普通

中には自分達で用意する人達も・・・というように

どちらかというと「援助ありき」というのがメインに書かれています。

名古屋も女のコが続くと家が潰れるなんてよく言いますが

「自分達でしないと」と思いつつ、少しは支えてもらえるはずと甘えてたことに気付きました。

そして本当に、かいくんのご両親は私達のこと

どこまで全面的に協力してくださるんだろうと思いました。



2人でいろんな話をしました。

お母さんのことについても少し話をしました。

お父さんが夢の板前にならず、転勤のない部署に移動を申し入れ

こうしておじいちゃんの傍で暮らしていることの意味も聞きました。

とても深いもので、とても言葉にはできそうにもありません。



「学校を通い終えた時点で親の役目っていうのは終わってるんや。

その知識なり学歴なりを生かすかどうかは本人の自由で

でもだからこそ責任が生まれる。

まあ、これからのことを考えろというのを分かって欲しくて言っただけやから

式も挙げたいんやったら今すぐにでもお金は渡したる。

でもそんな式でお前達はいいんか、実感もわかんやろ?

とはいえ、俺も親やからな、知らん顔はしないし、するつもりもない。

けど、2人が籍を入れたらもう援助はできへんからな、それから・・・

お前達も子どもが出来た時、こうして子どもにしてあげられる親になれ」と言われました。



「家に戻ってこい。無理に苦労の中に飛び込まなくても、別の人生考えてみたら?」

とお父さんに言われた時は、正直衝撃を受けました。

「それだけは嫌や」とだけ返事をするのが精一杯でした。

本当に心配をかけてしまってるなと思いました。

だから・・・水曜日の5年半記念日はどう過ごそうか迷っています。

2人でお祝いしようという約束は破るつもりはないけれど

5年半という節目の日だからこそ話すべきことのような気もするからです。



とりあえず明日は新しいお仕事の初出勤の日。

今日は先にお風呂にだけ入って仮眠をとっておく、とかいくんに伝えました。

本当はこんなことは言いたくなかったけれど

でもかいくんが遅くなるかどうかが分かるのでさえ、いつか分からない言われたので仕方なく。



「とりあえず体が大事や、無理しなや。近況もメールするように。

また何かあったらメール入れや、1人で悩まないで。

できることはしてあげるから。」

こんなメールがお父さんから届きました。

誤字脱字のあるいつもと代わらない間違いだらけのメール。

でもこれは今の私の大きな支えです。



明日のことは不安でいっぱい、胸がぎゅ~ってなります。

どうか雰囲気のいい職場でありますように、私でもこなせるお仕事でありますように。

さあ、試行錯誤しながらの私達の生活がいよいよ始まりまっす。





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Last updated  2007.03.05 20:49:34
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