2011/09/09(金)17:12
今夜9時「魔術はささやく」
今夜9時、フジテレビ系列の金曜プレステージ、
宮部みゆきの初期の傑作「魔術はささやく」を放映します。
監督は主人のまぶだち、
古厩智之くん(くんじゃないんだけどね)
初ミステリーじゃないでしょうか。
(これまでは青春御用達でしたから)
「魔術はささやく」は、
90年代、宮部みゆきにどっぷりハマった頃に、
二度読み直した、主人公の少年の最後の審判的な、
その心情と、行動に、もう号泣したすばらしいミステリー。
若干細かな設定はアレンジされているようだけれど、
どうかどうか、あの原作のすばらしさを損なわないよう、
ちょっと祈っています。
古厩くんというひとは、
みんなから愛されるひとで、
大学時代同居していた主人は、
彼の監督としての才能(監督を続けるっていろんなものが
必要だから、ほんといろいろね)と自分との差に、
ときに歯がみしたり唸ったりしていました。
主人もわたしも、わがこどもたちも、
大好きな古厩くん。
いまは映画から少し離れているけれど、
スクリーンでまた彼のフィルムと出会える日を、
祈っている。
だけど、
ドラマとは別に、
「魔術はささやく」、「龍は眠る」、「火車」、「模倣犯」、
そしてデビュー作の「われらが隣人の犯罪」の中の「サボテンの花」、
「とり残されて」の中の「たった一人」、
時代物もすばらしいですが、珠玉のミステリーたちを、
まだお読みでない方は是非秋の夜長にどうぞ。
もう、
「たった一人」のあの世界観、
何度繰り返し読んだかもわかりません。
宮部みゆきは、
ひとの心を置き去りにしない、誠実な作家です。
「たった一人」いいよ~~~(涙)