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カテゴリ:国際報道
お正月を控えたこの時期、留萌市中心部にある井原水産のカズノコ工場は1年で最も忙しくなります。
黄金色に輝くカズノコは、その姿からお正月用の縁起物の食材として、珍重されてきました。このため1年のうち、圧倒的に多くの量が年末年始に購入され、消費されています。井原水産では毎年1月から、1年後の年末年始に向けてカズノコを仕込み、年末の需要期にあわせて出荷を増やしています。 カズノコはニシンの卵からつくられています。ニシンといえば、北海道内で漁獲量が近年、非常に増えている魚種です。 井原水産の工場で作られているカズノコも原料の多くは北海道の浜で漁獲されたニシンの卵なのでしょうか。「違います。年間のカズノコ生産量は500トン程度ですが、北海道産のニシンの卵の割合は4~5%ほどでしかありません。ほとんどはカナダやアラスカで漁獲したニシンの卵でつくっています」(井原水産の高数後敏充取締役) 北海道のニシン漁は2022年も絶好調でした。業界の推計によると、ニシンは2万トン弱の漁獲量がありました。35年ぶりとなる豊漁です。 昨年末に比べると、海外からの輸入品が高くなる円安の傾向も続いています。北海道産がたくさんあるなら、そちらを使えばいいのに。なぜ、輸入材料がより多く使われているのでしょうか。 高数後取締役に聞くと、意外な答えが返ってきました。「北海道産のニシンの卵の利用は増えてきているんです。ちょっと前まで、ニシンの漁獲はもっと少なく、北海道産のカズノコはとても希少価値が高かったんです。年10トンに満たない量しか利用はなかったんです」 北海道新聞どうしん電子版 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 11, 2022 12:19:41 PM
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