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長引く新型コロナ禍の影響で、3年ぶりの本格開催となる「第73回さっぽろ雪まつり」。4~11日の期間中、札幌市中央区の大通会場とすすきの会場には国内外から多くの来場者が予想されており、札幌市など実行委は感染対策を徹底しつつ、雪まつりの魅力を維持することに腐心した。原油高騰による雪の輸送費の増加などの課題も抱えつつ、「ウィズ・コロナ」時代にふさわしい雪の祭典を目指した。
道内では2020年の雪まつり直後、全国に先駆けて新型コロナの感染が拡大。感染再拡大の懸念もくすぶる中、対策の徹底は本格開催への必須条件だった。 実行委は来場者の「密」を避けるため、大型滑り台などが目玉の「つどーむ会場」(札幌市東区)は中止を決定。大通会場は一方通行とし、海外からの観光客にも協力を要請する。 飲食ブースの設置見送りを巡っては、議論もあった。大通公園では昨年、ビアガーデンや道内の味覚が楽しめる「オータムフェスト」が再開され、多くの来場者でにぎわった。実行委内には「なぜ雪まつりはだめなのか」との声もあった。 ただ、来場者が雪像を見て回る雪まつり会場では、ビアガーデンなどのように入り口を設け、消毒や検温を求めるのは困難と判断。「雪まつりの主役はあくまでも雪像」(実行委)として、感染対策を優先した。
大通会場の3、9丁目に58基が並ぶ市民雪像作りでも感染対策を重視した。製作期間を従来の5日から3日に短縮し、一度に作業できる人数も5人に制限。その結果、雪像75基の募集枠に450件の応募があったが、製作期間の短さなどを理由に辞退が相次ぎ、58グループしか残らなかった。 市民雪像作りに40年以上携わってきた札幌市内の画家鈴木博詞さん(70)は「日程が短い分、夜遅くまで作業する必要があった」。同市内の作家五十嵐淳さん(44)は「初日に作業を急いだため、腕が上がらなくなった。参加人数を制限するなら日数を増やすなど工夫してほしい」と漏らした。 「密」を避けつつ、雪まつりを「体験」してもらう試みにも取り組んだ。高まるカーリング人気を受け、1丁目には競技を無料体験できるコートを設置。2丁目には来場者が氷のマリンバなどを演奏すると、さっぽろテレビ塔の照明や周囲のライトアップが変化する仕組みを初めて導入した。
最終更新:2/4(土) 19:01 北海道新聞
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Last updated
February 5, 2023 07:07:12 AM
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