踊り場で自分を見つめてみる
中島忠靖 です。今回のコラムは戯曲家としてお届けしようと思いますのでこちらのお名前で☆演出の時は[栖参蔵]、舞台美術の時は[スタジオ☆ガリバー]、宣伝美術の時は[もしもしも。。。]舞台監督の時は[しもむらさんぞ~]とまあ、私は立場によって名前を使い分けております。といいますのも、人間、生きていく中でいろんな集団に属しているのですが同じ自分のなのにそれぞれの集団で立ち位置が変わるし、なんでしたら人格さえも変わってしまうからです。いえ、これは自分が変わってしまうというよりかは周りの人の自分を見る目が違うという方が正確かと思います。上の階ではとても真面目でおとなしい人。下の階ではとても気さくでよく喋る人。そんな階段を行き来していくなかで、自分を少し見つめ直したり、次の階へ行くための準備をしたり。『踊り場』ってそんな場所なのかもしれません。『缶詰』のように閉じ込めた本当の自分を取り戻す。ちょっとした休憩所。いつもは『上手にダマして』生きているけれど。やっぱり疲れる時もあります。どうしても人は物事に『白黒』をつけてししまいがち。それは仕方のないことです、人は理解されなければ(しなければ)生きていけないから。だから自分もその『白黒』に収まろうとする。だってその方がいろいろ楽だから。でもなぁ…そんないろんなモヤモヤした気持ちを整理して、また元気に歩いていく。そう考えると『踊り場』って『心の中』そのものなのかも知れませんね。さて、なんだかんだでもう3週間後には公演です。こんなご時世ではありますが、こんなご時世だからこそ、一緒にお時間を共有出来たらと思います。劇場でお会いすることを想像して、今日も稽古に励みます。