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カテゴリ:山川草木国土悉皆成仏
タイトルを見て意味の分かった方は稀だと思います。
バガスとはサトウキビの搾りかすの事。 世界中で年間一億トンにもなります。 殆どが廃棄処分、環境に取って邪魔者でした。 ところが近年良質パルプとして注目されつつあります。 タイの製糖工場ではその隣にこのパルプ工場が作られて効率化されています。 木材パルプと違って軽量のため蒸解エネルギーが八分の一で済む省エネ材でもあります。 廃棄処分で環境を悪化していたバガスが一転、良質の原料となったのです。 そんなバガスを着物に使う畳紙にしようと取組みが始まりました。 着物は年一回の虫干しが良いとされています。 ところが一般の方でこれをされている方は稀。 我が工房にも沢山の問題を抱えた着物が持ち込まれます。 大半は虫干しをしなかった為に出るカビ。 胴裏の黄変カビが表まで回るのが殆どですが、畳紙のカビが着物に移る事も良くあるのです。 このブログをご覧になった方は一度着物を納める畳紙をご覧下さい。 シミが湧いていれば即取り替えなければ着物にカビの胞子が飛んでカビが生えてしまいます。 本来畳紙も虫干しが必要、年一回の交換がベストと言う訳です。 バガスが環境に利する最高のパルプ、それを畳紙に使いたいと言うのは必然だったのかも知れません。 立ち上げたのはたった一人の女性、NPO地球と未来の環境基金を窓口にしています。 ご本人はネットのギフトショップを主催、銘仙を使った小物等を販売して居られます。 ショップはSincerlyシンシアリー。 ブログはこちら。 可成り前から地下活動をしていましたが、終に地表に出現、プロジェクトがスタートしました。 既に賛同者が続出、沢山の畳紙を使う企業が名乗りを上げています。 現実のものになりつつあります。 始まったばかりで実物が出来る所までまだ至って居ませんが、ガバスの畳紙が手に入る様になれば我が工房でも使いたいと思っています。 賛同される方は登夢さんのブログやショップへお声をかけて欲しいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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