テーマ:韓国!(17273)
カテゴリ:韓国と韓国生活
韓国語の先生に「キムジャン」(越冬キムチ漬け)がテーマで
宿題を出されているので、書くことにします。私は韓国語の文章を 書く前に日本語で書いて、それを韓国語に直してます。 じゃないと難しい文章、大人っぽい文章が書けないので。 夫がいない時、私と子供たちとで夕食を食べていた。 その時、同じ郡に住んでいる義姉さんが突然うちに来た。 その後義母さんが帰ってきて義姉さんは義母さんと話をしていたんだけど、 義姉さんは義母さんに 「○○オンマ(私)はキムチも出さないでご飯を食べていた」 と告げ口をしていたのだ。 そう、韓国では食卓に必ずキムチがなければいけないので、 韓国人は越冬キムチ漬けに命をかけて挑むと言っても 言い過ぎじゃないと思う。(実際食べなかったら人は死ぬ訳だから) 私は姑と同居はしているものの、彼女は職場で三食召し上がってくるので、 彼女がご飯を家で食べるのは週一回の休みの日くらい。 夫と後は外国人と子供だけが家でご飯を食べる。夫は特別キムチが好きと 言うわけではなく、付けたての目新しいキムチはバクバク食べるけれど、 普段たくさんキムチを消費する訳ではない。 なので我が家は家族が多い割にはキムチの消費量は少ない家である。 韓国では高麗時代、李氏朝鮮時代の前半まで考えても婿入り婚で 男が婿入りする風習があったのだが、李氏朝鮮時代の後期に入り、 嫁入り婚が定着するようになったという。 その嫁入り婚のスタイルが今の今まで受け継がれているので、 基本的に韓国ではそのうちの息子(嫁)はそのうちの農産物などを 堂々と持ち帰ることが出来るものの、一回嫁に行ってしまった娘は 実家から何かを持ち帰るのがやや申し訳ないような、そういうところがあるという。 なのであるが、我が家は上に出てきた義姉さん(一番上)と一番下の妹を除き、 他三人の義姉妹は皆我が家のキムチを食べようとする。 越冬キムチ漬けはヤンニョム(キムチの素)塗りをする前の ニンニクやネギなどを剥いたり洗ったり白菜を塩漬けして洗ったりの 下準備が何日もかかり、冷たい風がビュンビュン吹き付ける中でやるので 非常に大変なのである。 その下準備を姑と私二人でしかもよそのうちの分までやらねばならず、 非常に大変なのだ。 それなので正直 「自分自身はそんなにキムチが好きでないし、キムチがなくてもご飯を食べられるのに、 嫁に行って本来実家から食べ物を持ち出す権利のない義姉妹の分のキムチまで なんでやらないといけないのだろうか」 という気分にさせられる。 そしてヤンニョム漬けの日には今年は3番目の義姉さん夫妻が手伝いに来たものの、 2番目の義姉さんが同じ職場の人にうちのキムチを売る話を取り付けてきたらしく 3番目の義姉さんが 「自分は来もしないくせに注文まで取るなんて」 と言ってた。(本当だよ) そんな心の中では理不尽な思いがいっぱいになる越冬キムチ漬けなのである。 しかし、私が声を大にして不満を言うということはない。 何故なら私は嫁いて10年目になるが、この越冬キムチ漬けにまともに 参加したことがあんまりないので「やってる」という立場でもないからだ。 日本に帰国するのに秋夕(旧盆)をさけて帰国しようとすると 稲刈りにひっかかったり越冬キムチ漬けに引っかかったりして 今までそのどれかはパスしてしまうことも多かった。 また去年まで常に子供を連れていたのでまともに出来なかったのだ。 それに昼は職場に勤めながら、夜外に電気をつけて 白菜を半分に切って塩漬けしたり、詰めたい水道水で白菜を黙々洗ったりする 姑の姿を見ていると 「義母さんに不満がないんだったら、別に私が声を張り上げて 不満をギャーギャー言うものでもないか」 と思う。 しかしまた反対に 「去年手術をして昼間は仕事をしている義母さんに、こんな苦労をさせる義姉妹たちは 全くなってない。いったい何を考えているのだ!」 という思いにもさせられる。 とにかくそんな理由から、私自身の不満を誰かに爆発させるということはない 越冬キムチ漬けであった。 そして最後に 「お前も苦労したから」 とねぎらいの言葉をもらったり、お小遣いをもらったりして 「まあ、ほぼ丸一年白菜キムチ漬けはやらなくてもいいんだし」(キムチ冷蔵庫があるから) と思い直してまあよかったと、終わる越冬キムチ漬けなのであった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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