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二代目大家の日々。

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2017.09.20
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カテゴリ:大家業
ガイアの夜明け、本日のテーマは「高齢者シングルの賃貸住宅」
高齢者シングルを受け入れる大家が少ないという話。
長い間、小場家は積極的に生活弱者を受け入れてきたが
最近は審査を厳しくしている。それは自分を守るためである。

精神障碍者の闇は深く、常人には計り知れない。
生活保護で50代前半男性を不動産屋から紹介された。
「精神障碍の方なんですよ」
「うちは精神障碍者はお断りしてるんですけどね」
「鬱系で大人しい方です」
「そう? ホントに?」
「他にないんで頼みますよ」
「仕方ないねぇ」

それから半年後、深夜に電話が鳴った。
「廊下をうろうろしてる人がいるんですけど。。。」
「不審者かもしれないから交番に電話してくださいね」
「はい」
交番からすぐに現場に行ったが誰もいないという。

あれは朝の出勤時間だった。
「出勤しようと思ったら包丁を持った男が廊下に!」
「すぐに警察に電話を!」
「はい!」

同様の事件が繰り返され、間もなくウチの優良入居者は退去した。
犯人は50代精神障碍者、ウチの入居者だった。

この件について生活保護担当者に電話した。
「廊下で包丁を振り回されたら困るんですよ」
「でも被害はないんでしょう?」
「被害があってからでは遅いでしょうが!」
「患者にも人権がありますからねぇ」
「一般人が脅されてもですか!!!」
「そうは言ってもですねぇ」

また事件が再発した。
今度は別の女性入居者が遭遇したのだ。
役所の開所時間だったので
すぐに警察を呼んで、生活保護担当者に連絡した。
「繰り返されるのは困るんですよ」
「でも個人の人権がですね」
「誰かケガ人が出たらどうするんですか!」
「そう言われてもですね」

隣で聞いていたお巡りさんが急に私の携帯を取り上げた。
深夜に、朝に、いつもお世話になっている交番のお巡りさんだ。
「記録を見ると何度もこういう事件を起こしているんですよ」
「そうは言われましても」
「もし何かあったら役所の管理不行き届きということになりますよ」
「そうは言われましても」
「とにかく上司を出しなさい」

一般人が交渉しても退去させるのは難しい。
役所が動くのは常に事件が起きてからだ。
大家としては前哨戦でも経営は苦しくなる。
そしていつも残るのは悪徳入居者。
優良入居者ほど逃げ足が速い。
環境が気に入って10年以上も住んでくれた超がつく優良入居者だった。
それでも今回は交番の尽力で早期退去になった。
もし傷害事件になったら事故物件になってしまう。

小場家は二代目で財政基盤があるから何とかなる。
初めての物件が事故物件になったら大家は破産だろう。
誰も責任は取ってくれない。

だから大家が世間に冷たくなるのだ。
やさしくしたいけど、できない状況なのだ。
ちょっとやさしくすると事件が起きる。
そして誰も責任は取ってくれない。
「リスクを全て大家に取れ」という世間に対抗するには
入居条件と審査を厳しくするしかないのだ。
そうしなければ自分が破産してしまうのだ。





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最終更新日  2017.09.21 00:32:21
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