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はじめに
父が亡くなって、16年が経ちました。 本を読むのが好きで、筆まめな父でした。 そんな父から、ずいぶんたくさんの手紙をもらいました。 父からの手紙は、私が大学に入ってから、亡くなるまでの約25年間続きました。学生時代は特に毎月のように来ていた記憶があります。通算すればおそらく150通ぐらいは来たと思います。 残念ながら、その都度や引越しなどで処分してしまったのでしょう、そのほとんどは残っていません。 20年以上前になると思いますが、荷物を片づけていると父からの手紙が数通出てきました。その時に、「そう言えばずいぶん父から手紙もらったなあ、とっとけばよかったなあ」と、思ったのを記憶しています。そして、結果的には24通(はがきも含む)になりましたが、その時から、父からの手紙を保管することにしました。 そして、数年前から、引退したら父からの手紙を整理(Word化)して、皆様に読んでもらえたらと思うようになっていました。 現在生きていたら97歳になっている父ですから、私などと比べてもずいぶん古い感覚の人です。昔の人はこんな感覚だったんだというところ、ある意味で新鮮かもしれません。 24回で終わるブログですが、よろしければ、しばらくお付き合いください。 尚、手紙は句読点もない文章のため、句読点は適当に補いました。誤字脱字はそのままとしました。旧漢字も可能な限りそのままとしました。個人名は、関係者しかわかりませんが、一応仮名としました。 また、一部私の説明を追記しましたが、追記部分は‘ ’で囲みました。
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1993年12月10日 父81歳
"義母からの歳暮の返礼" 拝呈 昨日は御心尽の品御送り戴き厚く御礼申上ます。 本年は、冷害に依る御米の大不作で有り、押し迫った現在の米の問題、テレビ等で見て居て國民全体が心配して居る事と想ひます。最全を尽して努力してくれる事を切に願ふ気持です。 御母様、其の後御体如何ですか。向寒の折柄、折角御自愛下さいます様御願ひ申上ます。 尚、現在の不況の深刻さも大変な様で、産業戦士で有るHE"私"さん達の御苦労も拝察出来る様に想われます。 御蔭様で婆さん外家内一同○い今は元気に過し居りますので、御正月休みは十二分静養され体力をつけて下さいます様御願ひ申上ます。 尚、TA"次兄"、SI"三兄"達も変り無く居り様子です。 後半ヶ月余りで新しい年を迎えます。御体大切にされ佳いお新年を迎えられます様。 IE"義母"様 SI"父" HE"私" 外一同 ME"妻"様 十二月十日 敬具 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年06月23日 08時53分50秒
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