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テーマ:恋愛について(2617)
カテゴリ:ほどよく
先に断っておくけど、私はまったく恋愛に恵まれていない。
恋愛を引き寄せる力がないと言われても… 「まあ、その通りやんね」 と、胸を張って答えちゃう。 (^oT)片目で笑って、片目で泣いて。 とはいえ、最近は珍しく、女性と二人だけで飲んだ。 思い込みかもしれないけど、いい雰囲気だったように思う。 なんか、中学のテスト前の放課後みたいだった。 なんとなく、帰りたくない、終わって欲しくない空気。 ただ、終電の時間は、学校の終りのようにやってくるし、決まっている。 かつて、何かの本でプレイボーイが答えていた。 「いい仲になる女性には、そういうイメージが湧くんだよ」 当時はなにほざいてんねん、って思ってた。 でも、最近そうなのかなぁって思う。 やっぱり、フィーリングがあうと、独特の空気が流れるからだ。 その空気があるイメージを強烈に惹起するのかもしれない。 さてさて。 その子とは帰りの電車の方角も一緒だった。 当然、途中まで一緒の電車だった。 酒と、汗のにおいが密集した体温で湧き上がるような車内だった。 僕は本当に、ふとそうしただけなのだ。 「まつげ、長いねぇ」 「そうですか、よく言われるんです」 お酒もあったのだろうか、僕は少々膝を屈めて、まつげを下からのぞきこんだ。 「ふうん」と僕は顔を離した。「めちゃくちゃ長いね」 「そ、そうですよね…」 それから、彼女は電車を降りる直前の「じゃあ」まで何も話さなかった。 多くの人が降りる駅だった。 一人になった僕は席に座り、すぐ寝てしまった。 翌朝、ふと思った。 僕はもしかすると、結構、大胆なことをしたのではないだろうか。 よくは憶えていないけど、下から覗き込んで睫の長さを確認できるとは、つまり、彼女と僕の顔がかなり近かったことを意味する。 うむむ、私は朝のコーヒーを作りながら思う。 彼女の沈黙の意味はいったいなんだったのだろう。 びっくりしたのか。 ドキドキしたのか。 あきれかえっていたのか。 考えても答えは出ない。 ただ、沈黙の間、彼女は長い睫を伏せていたように思う。 あるいは酒のもたらす限りなく妄想に近い幻想かもしれないけれど。 まあ、いずれにせよ、朝になってやっと気づくとは情けなし… (To^)片目で泣いて、片目で笑って。 ちゃんちゃん、お後はよろしくないけれど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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