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テーマ:水系ペットのお話(2827)
カテゴリ:ほどよく
水槽は玄関に置いていた。
ポンプをつなぐ電源もあり、靴箱の上にある幅が30cm程度の 水槽の置き場には最適だったからだ。 水を替えた晩、横向けに金魚はなっていた。 最近、動きも少なく、えらの色が変わってきていて 弱ってるんだと思った。 だから、水の交換ではいつものように、水道水にカルキを 入れて、20分後に全部を交換する乱雑なことはしなかった。 1/3は以前の水を残し、新しい水はしばらく、天日にさらした。 天日にさらしたのが、悪かったのかもしれない。 強い日差しで、水があたたかくなりすぎたかもしれない。 2006年11月に甥っ子が屋台でつってきた金魚は6匹だった。 早いうちに3匹が死んでしまい、もう2匹はかなり長く生きていたが 1年が経つ前に死んでしまった。 そして、その日、最後の一匹が死んだ。 17ヶ月も生きたのだから、寿命だったのかもしれない。 樹脂の容器で一匹を水と一緒にすくい上げた。 そして、裏庭に出た。 掌で握ったら、柄の部分に余りのないスコップで穴を掘った。 樹脂製のコップに入った水を穴に流した。 ぽとんと、金魚が落ちた。 土をかるくかぶせ、小石を置いて、僕は掌を合せた。 玄関に戻ると、水槽ではまだ泡が沸き立っていた。 ポンプを切ってなかった。 コンセントを僕は抜いた。 とても、静かな玄関になった。 遠くの猫の鳴き声も聞こえてきそうだ。 僕は水を捨てることさえできなかった。 ※もっと、「なんだかなー」なら『目次・◎日々の「なんだかなー」No2』まで お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年03月17日 01時52分26秒
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