日刊ゲンダイから(珍しくマトモな記事)
「千載一遇のチャンスだったのに……」そう悔やんでいるファンは少なくないだろう。ヤクルトはCSファイナルステージ第5戦で中日に敗れ、01年以来の日本シリーズ出場の夢が消えた。小川監督は「負けたことが全て。(中日との差を)埋める何かがないと勝ち切るのは難しい。悔しい思いをしたが、来年に生かせたらいい」とは言ったものの、来季以降、ヤクルトファンが神宮の頂上決戦で再び大声を張り上げる日はくるのだろうか。衣笠球団社長は6日、青木のポスティングによるメジャー移籍について「まずは彼の話を聞いてみたい。考えを聞いた上で総合的に考えてみる」と話したが、移籍を容認するとみられている。先月第1子が誕生したばかりの青木は来年1月に30歳。子供のことは心配だが仕事は仕事。単身赴任でもいいから、1年でも早くメジャーの舞台でプレーしたい気持ちが強くなっているという。来季は「打線の要」を失うだけではない。この日先発した館山は右手中指、薬指の血行障害が完治しておらず、この日もイニングの合間にマッサージを受けるシーンも見られた。オフには手術することが決まっており、4年連続2ケタ勝ちした右腕の復帰も未知数だ。去る5日に41歳になったチームリーダーの宮本もヤバイ。今季136試合に出場。打率.302(リーグ3位)と健闘。優勝目指して無理した肉体への反動が懸念されている。「メンタル面も心配です。宮本は中日に最大10ゲーム差を逆転されたショックが大きく、巨人とのCSファーストステージ3試合でわずか1安打。中日とのファイナルステージも5試合で1本しかヒットを打てなかった。責任感の強い人ですから、気持ちが切れると来季は一気に衰えるかもしれない」(マスコミ関係者)昨年、3年総額で最大約14億円の大型契約を結んだ35歳の林も、今年は球威がガクッと落ちた。もはや絶対的なストッパーとはいえない。ヤクルトは今オフ、投手と野手の助っ人を1人ずつ補強するそうだが、FA権を行使する他球団の大物を取りにいく予定はない。返す返すも惜しいシーズンだった……。