カテゴリ:釣りと音楽
私が、その昔、『オークション』と言う名のバンドをやっていた時代。
長年、ジャズのビッグバンドに在籍していたが、 有名ビッグバンドと言えども、 ジャズだけで食えるような時代ではなかった。 その為に、ほとんどの有名バンドは、 TVの歌番組などに出演し生計を立てていた。 私は、そんなバンド稼業と並行し、TVの番組や、劇場音楽などの、 作曲、アレンジ、などコンポーザー的な仕事もしていたので、 そんなバンド仲間の中では収入もあり、比較的裕福だったかもしれない。 しかし、当時は20代半ばであるから、それは将来に対して 大きな野望もあったろうか。 レギュラーで出演していたTV番組に、その頃出演したのが、 「マーサ&バンテュラス」。 女性R&Bシンガー、マーサ.リーブスと彼女のバンドである。 その迫力と、格好良さに圧倒され、無謀にも、 日本でも、あんなバンドを作りたいと、考えるようになった。 そこで集めたメンバーが、ボーカルの理恵、ドラムは原田、 ギターは井田、さらにベースは平田謙吾。 三管編成の踊って歌うバンドなので、編曲とトロンボーンを私。 トランペットに武井、サクソフォーンは後に唐木や園山といった 豪華メンバーだったろうか。 しかし、一線のメンバーと言っても、当時は若手である。 特に、リズム隊はほとんど譜面を読めず、その苦労は大変だった。 何時も、練習の合間には、オイラの講義でジャズの理論講座。 当時のレパートリーはチックコリアハービーハンコックのようなジャズから アレサ・フランクリン、ダイアナロスなどのR&Bからソウルミュージックだ。 その譜面は、私ががっちり、完全コピーしたものなので、 ベースなどはコード記号などまるで書いていない。 すべてが音符である。 そのとおり弾かなければ、当然にオイラに怒鳴られる。 ギターなどもブロックを積み重ねたコードは記号では書けないので 音符で書いてある。これにはメンバーも泣いたろうか。 ベースの平田謙吾(ケン)などは、オイラに怒られ、毎日のように 涙を出しながらの練習。彼が18歳の頃の話だ。 まあ、遠い昔の、バンドの話になったが、今回、 なんでこの話になるか?と言うと。 先日だが、そのベースの平田謙吾が亡くなった。 その頃から、既に40年近くも経っている話だが・・・。 かなり長いあいだの疎遠だったのだが、それはしょうがない。 オイラは、音楽生活から遠ざかり、島での流人暮らしを満喫していた。 その頃の、同じ遊び仲間だった女房殿も、 とうに還暦を過ぎたのだから、推して知るべしだ。 彼とは、最近の電話やメールで 「ツルさ~ん、僕はツルさんのバンドが一番勉強に、だから今がある」 こんな話ばかりだった。 チョット前に、やはり同じ事務所のバンド「リボルバー」の レコーディングに参加。 最近はイルカちゃんのレコーディングにも参加の話だったので 頑張ってると思っていたが・・・。 そんなオイラより10歳も若い平田健吾だ。 彼が、オイラより先に逝くなんて。 そう言えば、数年前に同じメンバーのギター、 井田君も亡くなってる。 その何年かあと、盟友のジョージも。 九州に帰った、ベースプレーヤーの松井さんも、最近、逝った話だ。 ああ、そう言えば、横浜時代の柳ジョージも数年前に。 皆、オイラより若い。 「ミュージシャンの死」それは、如何にも不健康な生活からの 早死と思う方も多いだろうか・・・。 しかし、平田謙吾の場合は、酒も飲むほうでは無かった。 井田君も然り、ジョージなどは波乗り好きで、至って健康的だ。 なのに、オイラより先に。 釣りの関係でも、こないだ同じダイワの大塚貴汪さんが亡くなっが。 最近は、やたら身近な人が逝く気がしてる。 ああ、母も逝ったんだね~。 「みんな、待ってろ~、オイラも行く~。でも~、あと20年も後になるかも~」。 不謹慎な書き方を謝罪します。 そして、心から黙祷。 こういった、ミュージシャン時代の同士。 今までは振り返ることをしなかったが・・・。 やはり、訃報を聞くと寂しくもある。 でも、まだまだ頑張っている人も多い。 オイラも、も少し。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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