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オランダ ネーデルラントより

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2006年01月14日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
今日イッキに読んでしまった2冊。
逆説の日本史〈1〉古代黎明編―封印された「倭」の謎 小学館文庫
逆説の日本史〈4〉中世鳴動編―ケガレ思想と差別の謎 小学館文庫
井沢 元彦 (著)
評価:★★★★☆

よほど歴史家から非難をあびたのか、
テレビ討論で韓国の言語学者に真っ向から意見がかみあわなかったのか、
そのあたりのことを知らない人間にとっては
著者の説明が、かなり読み苦しいのだけれど
一ページでも読むと止まらないように書いてあるのは圧巻。
オオマケして★4つ。

「逆説の日本史」シリーズは、よく本屋で立ち読みをしていて、
著者の発想は、すごく面白いと思っていたけど、
あえて購入するほどでもないかと思っていた。
でもなんだかムショウに読みたくなってきて、アマゾンで注文してしまった。
きっと歴史の実証研究をしている人からすると、かなりあやしい仮説が多いと思うけれど、読む出したら止まらない!

著者の自由な発想には、驚き、感嘆し、呆れ(?)、
そしてうなってしまうのだけれど・・・・
ただ着眼点で、鋭いなと思うのは日本の歴史は「言霊信仰」とか、
「タタリ」や「怨霊」を封じ込めるため、
そのためにクニなり、国家制度、システムが構築されてきたという点。

無宗教化がすすんでいる日本や、宗教を信じなくなってきた日本人が多くなって
きたといいつつ、お墓参りや先祖の墓を守るということが、
いまだに(少なくとも田舎の長男・長女にとっては)
常識、アタリマエであり、どんなに仏教に関心がない人でも
葬式は仏式であったり、
日本の歴史や文化を考える上で、「言霊信仰」や「タタリ」や
「怨霊」・「死霊」を怖れる信仰、「ケガレ」思想というのは、
完全に無視はできないのではないかと思う。

個人的には、「リング」とか「Xファイル」や怪談話とか大好き♪なんだけど、
それは純粋にエンターテイメント・ストーリーテリングとして楽しんでいる。
ところが、無神論・無宗教をいう日本の友人達に、怪談話をすると
楽しむどころか、怖れおののいている!
「メチャメチャこわいで!夜中にトイレにいけへんやんか!」
と怒られている(お騒がせしてスミマセン)。

紀元248年9月5日皆既日食の日に、
日食と敗北責任をとらされて、
現人神である卑弥呼が処刑された(かなり残酷な方法で)という仮説や
オオクニヌシノミコトの神話は、実話をもとにした神話であって
全くのフィクションではないという主張。
「魏志倭人伝」に、日本が「倭」の国と呼ばれていたのも
日本の使者が自分たちの国(というか、「われ」とか「私達」とか
うまく意思疎通ができていたとしても、クニ、ムラ、集団)のことを
「ワ(和?、環?)」と呼んでいて、それを魏の人間が
それに近い発音の漢字(しかもネガティブで野蛮な意味のある)
の「倭」をあてたという仮説など、
推測に推測を重ねているだけなのに、なんだか妙に説得力がある。
ひょっとして正しいような気がする。
著者もあとがきで、この「わ」の考察だけは自信があるようだ。

ただし、著者もいっているように、ほとんどが仮説の上に、
さらに仮説、さらなる仮説をすすめているだけなので、
実証されていないことがほとんどだ。

この著者の仮説を証明するため、
例えば、「卑弥呼」=「日巫女」・「日御子」=「アマテラス」=「比売大神」
となると、宇佐八幡宮の科学的・考古学的発掘調査、その他天皇・皇族陵と
いわれている墳墓の発掘調査をしてみなければ、
または新たに第一級の史料が発見されなければ実証はできないと思う。

ただ、日本史を勉強したい、日本史を知りたい、
でも分厚い本を読むのは億劫だという人には、
このシリーズは読みやすいし、2、3時間で読める。
この本がきっかけで、「古事記」や「日本書紀」、
その他の正史や歴史書を読みたくなるだろう。
または、全く違う着眼点からの仮説として歴史ファンタジーとして
楽しみたい人にも、おすすめ。

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逆説の日本史〈1〉古代黎明編―封印された「倭」の謎
教科書ではわからない日本史の空白部分に迫る。従来の歴史学界の権威主義、史料至上主義、呪術観の無視、以上の三大欠陥を指摘しながら古代史の謎を推理、解明していく。日本人の「わ」の精神のルーツは?宮内庁が天皇陵の学術調査を拒み続けるのはなぜか?あの出雲大社はオオクニヌシノミコトの怨霊を封印するために建てられた「霊魂の牢獄」ではなかったか?当時最高の知識人であった聖徳太子はなぜ、「和」こそが日本人の最高の原理としてあげたのか?など。

逆説の日本史〈4〉中世鳴動編―ケガレ思想と差別の謎 小学館文庫
日本人の「平和意識」には、ケガレ思想に基づく偏見があり、特に軍隊というものに対する見方が極めて厳しく、「軍隊無用論」のような世界の常識では有り得ない空理空論をもてあそぶ傾向が強い。また、なぜ世界でも稀な「部落差別」が生れたのか。差別意識を生むケガレ忌避思想を解明し、その精神性の本質に迫る。
なぜ日本に「部落差別」は生まれたのか。ニッポンの差別を生むケガレ忌避信仰を解明し、「武士」誕生の謎に迫る。シリーズ第4弾。中世編に突入。「ニッポンの差別」を生み出した元凶を暴く。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
井沢 元彦
作家。1954年愛知県名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業。TBS報道局記者時代の80年『猿丸幻視行』で第二六回江戸川乱歩賞受賞。以後作家活動に専念





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最終更新日  2006年01月15日 04時22分25秒


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