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2023.05.04
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カテゴリ:山とスキーの道具
ケチくさい話が続いて恐縮ですが、3月の末に小至仏山へ行った時、ハイクアップが終わって山頂でシールを剥がしたところ、板にグルー面を残したまま、シールの基材(毛が植えられた部分)が剥がれてしまいました。





グルーがついている白い布と、シールの毛が植えられた基材をくっつける接着剤が劣化して剥がれたようです。
グルーの張替え時に熱を加えすぎて同じような状態になったことがあります。

このシールは昨年の12月に中古の鱗板をヤフオクで購入した時に付いていたもので、かなり古いもののようです。グルーの状態は、粘着力が弱まっているものの、まだ使えそうでした。

幅が72ミリの板についていた張り流しタイプなので、その板だけでなく、ランドネXや、それより若干細いB×Bの鱗板や3ピンを付けたTRBAの鱗板、若干太いマズシャスのアナムなど、多くの板で流用していました。
今シーズン最も使用したシールです。

一般的には、基材が剥がれてしまったら寿命を迎えたということで、もう捨てるべきなのかも知れませんが、シール面はまだ使えるので、補修する事にしました。

柔らかい材質と使用目的を考えると、コニシの「SUプレミアムソフト透明」あたりが最適だと思い、まずはそれで接着してみました。




このボンドは、ポリプロピレンやポリエチレンなどにも使え、水や衝撃にも強く、マイナス30度から80度まで対応しており、完全硬化後も弾力性があるそうです。

G17などゴム系接着剤とは違い、接着面の片面に塗るだけでよく、臭いもG17などのように強くないので使いやすいですが、25ml入りで近所のホームセンターだと500円くらいするので、G17などの一般的なゴム用接着剤と比べて高価です。

接着後、尾瀬の緩い登りで使用した限りでは、剥がれる事はありませんでした。
しかし、「SUプレミアムソフト透明」で接着した方は問題なかったものの、当然もう片方も同様に劣化しているため、中間部が剥がれてきたので、思い切って全部剥がして貼り直しすることにしました。





前回「SUプレミアムソフト透明」を使って張り合わせた方は、剥がれがシール全体の半分弱、約70センチ程度だったので、25ml入りのチューブ四分の三くらい使えば接着できましたが、もう片方は全部剥がしてしまったので、25ml入りのチューブだと2本は必要になりそうです。
来シーズンはグルーのリニューアルも必要になりそうなシールの補修に1000円もかけるのは、ちょっと悩みます。

そこで、試しに100円ショップで売られているいくつかの接着剤を使ってみることにしました。
使用したボンドはダイソーで売っているプラスチック用ボンド25ml入り(透明)と、家に余っていた靴のソールを張り合わせるボンド15ml入りの残り10mlほどと、同じく家に余っていたコニシのGPクリア15ml入りの残り5mlほどで、片方のシールに合計40mlほど使用しました。GPクリアと靴のソール用接着剤も100円ショップで購入したものです。それだけでは間に合わないので、残りは「SUプレミアムソフト透明」を使用しました。片方のシールに4種類の接着剤を使用したことになります。

結果から言えば、どのボンドでも接着はできましたが、プラスチック用ボンドは基材を透過してグルーを溶かすようで、グルーに粘つきが生じてしまいました。

靴のソール接着剤と、もう片方のシールに使用したコニシの「SUプレミアムソフト透明」で接着した方は、粘つきは発生しなかったので、プラスチック用接着剤に混ざっている溶剤がグルーを溶かしてしまったようでした。
実際、ダイソーのプラスチック用接着剤とGPクリアは「SUプレミアムソフト透明」と比べて、臭いがきつく、その臭いがほぼ無くなった時点で再確認すると、粘つきは若干収まっていました。

靴のソール張り合わせ用は、溶剤の量が少ないのか、臭いは若干弱いものの、G17などと同様、両面に塗ってから10分ほど放置し張り合わせる必要があるので、片面貼付後すぐに接着可能な「SUプレミアムソフト透明」と比べて使う量は単純に2倍必要になり、手間もかかります。
また、すでに近所のダイソーやセリアでは売っていませんでした。

単なるゴムや革の接着なら、100円ショップでも売っているG17やプラスチック用接着剤でも良さそうですが、シールの場合は接着力だけでなく耐水性や柔軟性も求められるので、その3倍から4倍ほどの値段でも、「SUプレミアムソフト透明」が良いのかもしれません。

100円ショップで売られているプラスチック用接着剤で中間部を接着したシールは、まだ山で使用していないので、次回の山で試してみようと思います。





シールはエッジを出さないで板の幅いっぱいでカットした方が登高性能が高く、シビアな状況で使う場合はその板専用のシールが必要ですが、複数の板で使いまわす場合は、そうもいきません。
上の写真のように板のサイドが10ミリ以上出ていても、3月末から4月の至仏山などでは十分使えます。長さも板の四分の三あれば十分です。





上の写真のように三分の二程度の長さでも、GWの白馬大雪渓なら葱平手前の急斜面でも使えました。(念のため、スキーアイゼンも兼用しましたが)





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Last updated  2023.05.04 15:33:14



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