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独りで出かけませう。
月ヨに出かけませう。 野に出かけませう。 山に出かけませう。 風のなかに出かけませう。 くぁらに出かけませう。 湖上に出かけませう。 浜辺にでかけませう。 海へと出かけませう。 誰も私を責めぬところへと出かけませう。 私が私を責めぬところへと出かけませう。 癒しも慰めも憐憫もないところで、私が私を見つめませう。 父も母もあなたもないところで、泣き言を拗ね言を弱音を諦めを悔い言を、私は存分に吐き出すのです。 私は知っていたのです。 知っていて黙っていたのです。 私には、矜持も胆力も勇気も義侠心も正義も足りなかった。 いっそ、自己的利己的に邪であったならば、どんなにか良かっただろうか。 ただ、私は臆病で怠惰であったのだ。 その沈黙によってもたらされる結末など思いもせずに。 ゆえに私は独りで出かけていき、そしてまた戻らねばならない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.02.10 22:42:54
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