Honey & Milk

悪口ばっかりの日記だったので
それで終わるのも気持ちが悪いから、今日はもう１つ。


小学生の頃、私達のアイドルは「たのきんトリオ」だった。
クラスの大半が「金八先生」を観ていたはずだ。
明星とか、平凡も買ったことがある。


中でも人気を分けていたのが、トシちゃんとマッチである。
今思うと、トシちゃんなんてヘラヘラし通しのクネクネ野郎
であったにも関わらず、カッコ良い♪と見えていた。

マッチときたら、声は仕方がないとして、
歌など、とても粗末でイケてなかった。
それなのに！！！！

それなのにチビアンと同じ年だった私は
マッチ大好き。

映画、「スニーカー・ブルース」も「ハイティーン・ブギ」も
観に行ったし、あげくの果てには
掃除の時間に使う雑巾に、太いマジックで「近藤真彦」と書いて
それを太巻きのように　端から丁寧にクルクルと丸め、

「近藤真彦寿司」なるものを作って遊んでいたのである。

マッチの名の書かれた雑巾を汚したままではならぬと
掃除の後に石鹸で綺麗に洗っていたほどである。


ある日、金八先生（わー。時代を感じるなー）
を一緒に観ていた父が言った。
「あの中で、一番才能のあるやつは、野村だな。」


へ？　誰ですか　野村って。
ちょっと待ってくださいよ。いくら私がスーパーファザコンでも
それだけは黙って聞き逃せませんよ。と大反論。


数年後、「欽どこ」（これもまた古い）を父と一緒に観ていた私は
ゲストの野村義男を見て仰天した。

ヘヴィメタのような長髪で、軽やかにベースを操る彼は、
決してハンサムではないけれども、とてもカッコよく見えた。

更に数年後、キョンキョンの名曲「キスを止めないで」を
作曲し、キョンキョンの斜め後ろで黒いスーツを着て
ベースだったかギターだったかを弾いてるヨッちゃん。

ヨッちゃん？　あれがヨッちゃんなの？

世界が裏返った気がした。
今まで私の信じてきたものは、いったい何だったのか・・・



現在、私の車の中ではキョンキョンのベストアルバムが
繰り返し流れていて、チビアンや長男君がほとんど歌える
状態にまでなっているけれども、
やはり「キスを止めないで」は、リピートの嵐である。

そして数日前に「近藤真彦、20年ぶりにオリコン１位」とか
いう記事を目にしたのが、
あの恥ずかしい「近藤真彦寿司」の存在を思い出させる
きっかけとなった。



ヨッちゃん、最近観ないけど、たまにはテレビに出てね！
応援してるー♪

もし今、私に雑巾で寿司を作れと言うならば
迷わず、「野村義男寿司」を作ります。