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カテゴリ:バンコク近郊・意外展開旅行記
★ 旅仲間との合流
大倉直さんと深夜まで飲み、かなり酔っ払ってその夜はゲストハウスのベッドに倒れこんだ。 相変わらずカオサンは明け方三時頃までドンチャンドンチャン音楽が鳴り響き、酩酊の僕でも朝まで何度も目が覚めた。隣のベッドを見ると、大倉さんも背中を丸めて寝苦しそうに唸っていた。 翌日九時過ぎに目が覚めると、大倉さんはベッドにいなかった。そういえば今日はタイで有名なチェラロンコーン大学を卒業して、現地の人と結婚した日本人女性の取材の予定があると言っていた。 少し頭痛のする重い体を何とか起こして、ドミトリーの隅にある洗面所で歯を磨いていたら、上階から宿泊客が降りてきた。 どこかで見た憶えのある顔だなと思っていたら、「あ、どうもPeroさん」と彼が言った。(僕は旅関係の友人知人からはPeroと呼ばれているのです) 小柄で人懐っこいその顔はS君だった。旅関係のオフ会で何度か話をしたことがある三十過ぎの青年である。(S君のサイト) 彼の旅はいつも何かテーマがあって、訪問国の一般的な観光地を訪れるのではなく、そのテーマに沿った場所を旅する。 従って、今回もカンボジアを訪問したのだが、アンコールワットのあるシェムリアップには行かずに、西端に位置するパイリンという町を旅したのだった。 パイリンはタイとの国境に近く、かつてはポル・ポトの最大拠点だった。ルビーが埋蔵されていることでも有名で、二十年続いた内戦後は、カンボジアの各地からこのルビーを採掘するために多くの人がやって来るという。 いずれも一攫千金を求めてルビー掘りに来るわけで、シドニーシェルダンの「ゲームの達人」を思い起こすようなことが、このパイリンで行われているらしい。 南アフリカとカンボジア、ダイヤモンドとルビーの違いこそあれ、新天地に夢を求めるという点では同じだ。 歯を磨いていた僕は慌てて口をすすぎ、「あれ?S君、いつカンボジアから帰ってきたの?」と聞いた。 「昨夜着いたのです。雨でかなり道路が悪かったですよ。Peroさんはいつからカオサンにいるのですか?」 僕は今回の体調不良からのだらしない旅を少し説明し、そして大倉直さんと昨夜飲んだことを話した。すると彼は大倉さんの作品は読んだことがあるという。「ペンションアミーゴ・メキシコホテル」は旅行者の間で結構有名らしい。 「U君も今日デリーから到着するはずだけどね」 このS君ともう一人U君といって、同じ旅関係の知り合いで、今回ラダックをチャリンコで駆け巡るというエキサイティングでハードランディングな旅を敢行した若者がいるのだ。(U君のサイト) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.03.07 23:32:04
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