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2005/11/28(月)00:44

ブログ開設1周年!/11月28日(月)

映画・TV・演劇(30)

 去年のきょう、このブログを始めた。そして、とうとう1年が経った。旅行等で不在の時を除いて、一応2日に1回の更新は貫けた。取りあえず、1年間続けた自分を誉めてあげたい(すみませーん)。  でも、何度も言うけど、もちろん書き込みしてくれるブログ仲間や、訪れてくれるブログの読者の存在あってのこその「うらんかんろの日記」。いちいちお名前は挙げないけれど、皆さん、ほんとに、ほんとにありがとー!  1周年の節目に、何を記そうかといろいろと迷った(「5万ヒット」のときと同じようなことを書いても仕方がないし…)。迷った末に、何かヒントが得られるかなぁと思って、映画館に足を運んで時間を過ごすことにした。  僕が選んだ映画は、「大停電の夜に」(写真左=源孝志監督)。物語は、クリスマス・イブの夜、突然の大停電に陥った大都会・東京で、12人の男女が織りなすロマンティックなラブ・ストーリー(全てが純然たるラブ・ストーリーではないが…)。  12人とは――。不倫関係を清算し、泣きながらホテルのエレベーターに乗るOLと、そのホテルに勤める中国人研修生/妻と愛人の間で揺れる会社員と、ある秘密を抱える妻/10年間忘れられない女性がいるバーテンダーと、そのバーテンダーに密かに思いを寄せるキャンドル・ショップの女性店長/出所したばかりの元ヤクザと、そのヤクザの前妻(妊婦)/息子を捨てた女性と、50年間その女性を愛し続けた死期の近い男/乳がんを患うモデルと、天体マニアの中学生。  大停電の暗闇の中で、同時進行で繰り広げられる6つのオムニバス・ストーリーが、(ネタバレになるから詳しくは書けないけれど)最後には見事一つに結実する。大停電が起こらなければ出逢うことのなかった人たち。そんな出逢いが、新たなストーリーを生み出す。観終わって、心がほんわかと温ったまるような素敵な映画(写真右=映画の1シーン)。  6つの違うストーリーを、一体どのようにうまく組み立て、エンディングに持っていくのだろうかと若干心配しながら、観ていたのだけれど、脚本家(相沢友子という30代の女性)は実に巧みに構成し、説得力あるストーリーに仕上げていた(若干出来すぎと言えなくもないが、それはまぁフィクションだから…許そう)。  映画は基本的にはラブ・ストーリー。でも、いわゆる単純な男女の間だけのラブ・ストーリーではない。親子の間の愛であったり、別れた男女の愛であったり、見知らぬ男女の友愛であったり、災難に遭遇した人たちの純粋な助け合い(これも広い意味での愛)であったり…、その愛の形はさまざま。光の消えた一夜だけの中で、その愛に奇跡が起こる(写真左=映画の1シーン)。  映画はとにかく、2度と実現しないだろうと思える、結構すごい豪華キャスト。豊川悦司、田畑智子、田口トモロヲ、原田知世、吉川晃司、寺島しのぶ、宇津井健、淡島千景、香椎由宇、本郷奏多、井川遙、阿部力…。  加えて、とても嬉しかったのが、この映画のテーマ曲がビル・エバンスの永遠の名アルバム「ワルツ・フォー・デビー」(写真右)に収められている、「マイ・フーリッシュ・ハート」であったこと。以前にも書いたけれど、僕がジャズ・ピアノのバラードで一番好きで、一番よく弾いている曲。この曲が、映画の全編を通して象徴的に使われている(ちなみにバーテンダー役の豊川悦司が経営するBARの名前も「FOOLISH HEART」)。  僕なりの解釈では、この映画で、監督や脚本家が一番訴えたかったことは、「人は誰でも一度くらい間違いを起こす」…でも、「人は誰でも他人に対して優しくなれる」ということ。そんなメッセージが、この映画を観た人の心にじんわりと伝わってくる。  この6つのオムニバス・ストーリーを観た後、僕は、ブログの付き合いと何となく共通するようなものを感じた。大停電の夜ではないけれど、ブログの世界は、「出逢いの奇跡」を生んでくれる。そして、それはネットと無縁の、普通の人生を送っていたら、絶対あり得なかった出逢い。  神とか仏とかの存在はあまり信じない、不信心な僕だけれど、「運命の神」のような存在は信じている。出逢いを取り持ってくれるインターネット(ブログ)はまるで、そんな「運命の神」。感謝しても仕切れないくらい。このブログがいつまで続けられるかは断言できないけれど、取りあえずは2周年を目指して、頑張ってみようと思う。  最後に一つ。2年目からは「充電」も兼ねて、少しペース・ダウンしようと思います。これまでの「2日に1回の更新」は、「2~3日に1回」というペースにしますが、どうかこれからもご愛読よろしくお願いしまーす(次回の更新は、12月1日を予定)。 人気ブログランキングへGO!→【人気ブログランキング】

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