ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

2006/04/11(火)09:54

ブラームス: バイオリンソナタ第一番 G Op78 「雨の歌」

音楽(クラシック)(847)

「四月の雨」   今日は最後にブラームスの1番を合わせた。セス氏(ピアノ)とこの曲を練習するのは今日で三回め。僕自身、上達しているかどうかはアヤしいが、彼のほうは明らかに着々と自分のものにしていってる……。 1楽章: 今日はかなり遅めのテンポで練習した。そしたら逆効果。やっぱり6拍子って侮れない。3+3だったり2+2+2だったりで、ただでさえ神経を遣うし、変に遅くするとかえって混乱する。  情熱的にたっぷり歌おうとしても逆効果。適度に抑制のきいた弾き方のほうがいいのかも? 2楽章: いろいろな意味で難しい……。和音の音程が全然うまくとれない。長いフレーズ、どこで弓を返したらいいかわからない。  この曲の中間部は葬送行進曲らしいが、全然気づかなかった。 3楽章: 単純な4拍子のはずなのに、すごく数えづらいところがある。4拍めのウラから次の小節のフレーズが始まるような感じ。その危うい触感がいい。  この楽章、短調で始まるが、のちに雨が止んで、最後には雲の合い間から太陽が顔を出す。  この曲、僕自身は大好きで、内向的でどことなく物思いに耽っているような感じが「雨の歌」の名にふさわしいと思うけど、僕の周りのアメリカ人は、「だから何なの?」みたいなことを平気で言う。「雨」という言葉から連想する光景や感情が、彼らは全然違うみたい。たぶん、「雨に濡れても」、「雨に唄えばSingin’ in the Rain」的な、超プラス思考なんだと思う。  ……アメリカ人に生まれなくて良かったとつくづく思う(笑)。  実際のところ、今日は偶然にも雨。ハドソン川越しに広がるマンハッタンの摩天楼も霞んで見えた。そのほうが圧迫感がなくていい。  しとしと降っていた雨は、いつの間にかみぞれに変わり、ついには雪になってしまった。もう四月だというのに!

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る