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ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

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Dec 16, 2006
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「ビオラジョーク」

 クリスマス祝いを兼ねて、音楽仲間六人が結集した。本来は今年の夏にバーベキューを兼ねて集うはずだったのに、構想から半年たってやっと実現!
 バイオリンはカレンとクリスティーン、ビオラはエドと僕、チェロはエレンとケイティー。

 選曲ももめたし、六人のスケジュール調整も大変だったけど、加えて、誰がファースト(第1バイオリン、第1ビオラ、第1チェロ)を弾くかでこの半年間激しい裏取引が行なわれた。僕は争奪戦には巻き込まれたくなかったので、早々と第2ビオラに立候補。結果的には楽しめた。音域的にも心理的にも第1チェロよりも低音を受け持ち、支える快感というか。

1楽章: 変拍子かと思って一瞬焦る(実は普通の三拍子)。コーダの第1ビオラのピチカートソロの部分を僕は特に好む。何かとんでもないことが起こりそうなことを暗示してるようでいて、結局そのまま終わる。

2楽章: 変奏曲。心が洗われる。僕は白鳥英美子のアルバム「Amazing Grace」でこの曲を知った記憶がある。昔、「恋人たち」という映画でも使われたらしい。フレンチで破廉恥な映画?
 僕の持ってるCDは、長調の部分で第1ビオラが高音を弾くとこをバイオリンで代用してるようなのだけど、それって邪道なのでは。ビオラを信用してないってことか?(←ビオラジョーク)

3楽章: このスケルツォ、有名な楽章の直後に来るわけだし、対照的に速いテンポでサラッと流したい。しかし我々は思わず盛り上がってしてしまい、最後なんて、こってりリタルダンドしたうえ、勝手にフェルマータで華麗に終えてしまった。曲そのものが終了してしまったかのように錯覚したが、まだ4楽章が残ってることに気づき、苦笑。

4楽章: プレストとかで激しく始まると期待してたら、チェロが朗々と謳いはじめる。唐突な仕切り直しぶりに困惑する。こういうのはむしろ「1楽章」っぽい始まりかただと感じる。
 後半、いろんな和音が次から次へと出てくるのも萌えるし、なんてったって第1ビオラが16分音符で疾走する最後がこの曲のハイライト!

 さて、この六重奏曲、声部の内訳としては、ファースト奏者組(旋律)とセカンド組(伴奏)とにきれいに分かれているわけでもない。意外な組み合わせになることもあり、自分が誰と組んで弾いてるのか、そのパートナー探しが楽しい。僕としては、カレン嬢(べっぴんさん)と組むたびにときめいてしまった(笑)。

 ただ、奏者が六人もいるのに、各人が二つも三つも重音で弾かされるとこが多いのはこの曲の最大の謎。
 例えば2楽章の冒頭。第2ビオラの僕は、バイオリンの二人が休んでる傍ら、汗をかきながらひとりで重音を弾く。事件はそこで起こった。音程がとりにくく、思わずF音を高めにシャープで弾くと、ニ短調(レファラ)のシリアスな響きが、お気楽なニ長調(レ♯ファラ)に早変わり(笑)。
 これ、使える……。コミカルなブラームスも悪くないし、実演版ビオラジョークに早速加えたい。

 次回の練習は来年の夏にバーベキューも兼ねて、ということになった。気の長い話だけど、やっぱり楽しみ。ビオラ弾きにはたまらない名曲だと思う。





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最終更新日  Dec 18, 2006 12:47:42 PM
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