ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

2010/08/02(月)12:04

映画: フィルム・ウィズ・ミー・イン・イット A Film with Me in It(2008年アイルランド)

映画、テレビ(660)

「Bad Day それでもボクはやってない」 ★★★★★ <内容>  何ごとにも不器用な男マーク。ある日、自宅で次々と同居人や訪問者(や飼い犬)が死んでいく。天井からシャンデリアが落ちてきたり、転んだはずみで工具が首に刺さってしまったりと、全て悪運による偶然の事故ではあるものの、マークは自分が殺したと疑われてはタイヘンと、ひとりパニクってしまう。そして事態はますます複雑に。  予告編 日本未公開 <感想>  こうゆうブラックコメディは大好きだし、満点五つ星。脚本がよく書けてる。  極度にドタバタ劇となる寸前で抑えてあり、日本映画やアメリカ映画では絶対に観られない鋭くもひねくれた笑いの感覚。人が死んでくから基本的には怖いはずなのに、やっぱり可笑しい(←こわおかしい)。脱力系の乾いた雰囲気を頑なに維持しているのはお見事。  次に死ぬのは誰なのか勝手にワクワク期待しながら観た。墓穴掘って泥沼にはまっていく主人公を救いたくなるというよりかは、彼の置かれている苦境を嘲笑してしまう。自分のなかのそうゆう残酷で非情な部分に気づき慌ててしまったりも。  ダニー・ボイル監督ユアン・マクレガー主演「シャロウ・グレイブ」(1994英)やヒッチコック作品を髣髴とさせるよーなさせないよーな佳作。

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